Henri Cartier-Bresson アンリ・カルティエ=ブレッソンと言う人の名前は写真を撮る人なら知っている人も多いだろう。フランス生まれの写真家で、かのマグナムフォトの結成に携わった人でもある。マグナムフォトの他の写真家に会ったときのエピソードについては過去に紹介したこともあるが、ブレッソンは故人である。
仕事がら平日の時間も割と融通が利くので、比較的すいているだろうとふんで水曜日の昼過ぎに行ったのだが、予想は見事に裏切られ、彼の特別展コーナーは多くの鑑賞客であふれていた。
自分のことは棚に上げて 「 平日の昼間だというのに、一体どこからこんなにたくさんの人が? 」 と思うが、これが New York らしくもあると、ふと気付く。
閑話休題。
11月末より急遽三週間もの冬休みを取ることができ、はてどこかの国の指導者よろしく電撃訪問という形で日本でも帰ろうかとも思ったのだが、今年の春にも一時帰国したことを思い出し、結局 New York に留まることとした。
ちょうどその頃に日本からの来客もあり、久々に市内観光なんぞを楽しんだりした。
混んでいるから、と週末行くのを避けてしまうミュージアムにも平日を利用して久々に足を伸ばし、見たかった特別展などいくつか見て回ることができた。
この日曜日のことだが、以前に行ったのがいつだか思い出せないほど久しぶりに Metropolitan Museum ( 通称 MET ) に足を運んだ。
何かの特別展が目当てで行ったという記憶がないから、さしずめ日本から来た友人の案内といったところであろう。
その僕が久しぶりに MET に訪れたのはつい最近始まった特別展に少しばかり関心があったからだ。
この特別展は日本を大きくフィーチャーしたものとして刀や甲といった武器・武具にフォーカスしたものだったからだ。日本展といえば、浮世絵、仏像、文学といった芸術作品が通常対象となるところ、今回 MET が取り上げたテーマが「侍」なのである。
MET の中は原則写真撮影が OK なのだがプライベートコレクションなどはその例外となっているように、今回の Samurai 展もプライベートコレクションが含まれていることもあり、全面撮影禁止となっていた。なので写真は入り口の手前から撮った上と、さらに下で紹介したここまでとなる。
が模写は特に制限されておらず、中にはとある刀の前で一人の子供が床に座り込んで一生懸命スケッチを取っていたのだが、もちろんセキュリティは行儀が悪いなどと注意をするわけも無い。もっと身近にアートを捉えているのである。
歩いて行くには少々勇気のいる距離ではあるが、うちからほどよく離れたところに East River が流れている。
僕が東京に住んでいた時分、部屋からは江戸川が見えた。思えば東京は多くの河川や暗渠があり、生活の中に溶け込んでいる。
特に僕が生まれ育った下町にはいわゆるどぶ川というのがあり、これが子供たちにとっては格好の遊び場となっていた。
Manhattan といえばその東西を流れる、East River と Hudston River がもっともよく知られているが、NY 市内にも実際にはいくつか河川や運河がある。残念ながら市民の憩いの場所となるようなところは少なく、どちらかというとインダストリアルなエリアの中を流れ、近くの工場から出た廃棄物などを運搬する船がたまに行き交う程度である。
一方 Hudson River や East River ではときおりちょっとしたアクティビティが行われている。
上の写真は散歩で East River 沿いを歩いていた時に見かけた一シーンである。なんとなく East River というと水質汚染が著しい都市型河川のイメージがあり、場所によっては夏の蒸した日など僕が育った東京下町のどぶ川にも似た臭いを発生させているのだが、少しずつ浄化が進んでいるのだろうか。
気がつけば、いつもの場所でいつもの時間に眺めていた夕日が、その時間には見られなくなった。
いわゆるサマータイム制度のおかげで、夜はなかなか暗くならない New York の夏であるが、その頃に比べるとめっきりと夕方が早く訪れるようになった。
涼しい風を肌で感じるとともに、こうして季節の移り変わりという現実を視覚からも感じ取るものだ。
それでは・・・と昨夏撮った写真を眺めていたところ、下に紹介するような写真が目にとまった。そうだ、2008年夏、NY・Long Island にある Fire Island という夏だけのリゾートビーチに日帰りで行ったんっだっけ。
このブログでも何度か紹介しているが Manhattan の東に続く大きな島、それが Long Island と呼ばれ、Queens や Brooklyn といった NY 市の一部と二つの County からなっている。Long Island 自体東西に延びた長い島であるが、Long Island に沿うようにして南側に位置するのが Fire Island である。
Fire という名前から受ける印象とは異なり、意外と静かな一面を持つ島でもある。この島では自動車が走っていない。もちろん消防車など島の運営・維持に必要なクルマは配置されているものの、この島の住人の交通機関は足や自転車がメインになる。
そのためこの島に行くには、Long Island 側にクルマを停め、そこからフェリーで島に渡ることになる。
Long Island から Fire Island に行くフェリーはいくつかの乗り場があるが、その中でも Bay Shore からのものが一般的なようだ。
僕らが行ったときもクルマをここに停め、そこからチケットを買ってフェリーに乗り込んだ。
この Bay Shore のフェリー乗り場はいくつかのデッキがあり、Fire Island のどの港に着くかで乗り場が異なる。
周りを見渡すと大量の荷物を持ち込む人の姿が目に付く。食料に衣類、それにボトルウォーターなど。というのもここ、Fire Island は New Yorker の避暑地としても有名で、ここで週末を過ごすとか、中には夏の間中一軒家を借りてずっと滞在するという人もいるのである。僕らのようにほとんど手ぶらで行く人はまずいない。
自動車の走らない Fire Island は道幅も狭く、ここでの風景は島国日本出身の僕にはどこか懐かしく感じられる。
初めてこの島に上陸した僕らはもっとも賑わいがあるといわれる Ocean Beach という町を選んだが、行き先によってはゲイコミュニティもあるそうだ。
フェリーの着く、Ocean Beach の港の近辺にはちょっとしたバーやレストラン、それにベーカリーなどもあって日帰りで行っても十分に楽しめる。夏の New York、芋洗いビーチを避けたいのなら Fire Island を候補に入れるべきだろう。
この公園があるのは、Meat Packing District から Chelsea にかけての West Side でこの公園はさらに 「 延長 」して、34th Street に至る。
なぜこの公園が 「 延長 」 するのかというと、この公園、いわゆる空中公園の体裁を取っており、今もまだ工事が進んでいるからである。
空中公園といっても、まったく新たにゼロから新設された公園ではなく、もともとここには貨物専用の高架線があった。
トラックによる物流の発達に押され、この貨物専用線路は使われることが無くなったが、その後はただそのまま残されていた。
もともと僕はよく Chelsea にあるギャラリーによく足を運ぶので、この貨物専用線路の存在を昔から知っており、公園化のプロジェクトの話も耳にしていたのだが、思ったよりオープンにまで時間がかかった印象だ。
前回紹介した Washington Square Park と比べ、こちらは公園の利用方法が基本的には散歩に限定されているのだが、なぜかこちらの方が個人的には自由度が高いように思える。
Washington Square Park は以前より広場の面積を増やし、樹木を減らしたことでたくさんの人を収容できるようになった一方、個人的にはあまりおもしろみが感じられない作りになった。
その一方、もともと自然が何もなかったところに人工的に草木が植えられ、人工的に建設された公園が Highline Park であるが、そこでの時間の費やし方というのはまさに人それぞれで、まったくお仕着せ感といったものが感じられない。
こうして二つの公園がほぼ時を同じくしてオープンとなったが、こんな風に全くスタイルが異なるのも興味深いところだ。
5月のある晴れた日曜日、Central Park で開かれた Japan Day なるイベントに行ってきた。
日本文化を New Yorker に触れてもらおうと、協賛企業やたくさんのボランティアの人たちが関わって行われるイベントなのだが、たまたま Central Park に来たら変なイベントがやっているから立ち寄った、というのでなくどこかであらかじめ聞いてやってきたというような人が増えてきたように見受けられた。
そして上に書いたように、アニメやゲームの登場人物のコスプレは今年も健在だ。
このイベントのちょっと前に Brooklyn 植物園で開かれた Sakura Matsuri でもコスプレの一団が多かったが、Central Park はそれに輪をかけて大きな集団になっている。あちこちで臨時撮影会が開かれているのももはや日本並みか。
※ 女の子の Naruto はちょっと新鮮!?
移民が数多く住む、アメリカ、その中の New York にあって外国文化というのは日常茶飯事、毎日肌で触れることができることであるのに、一つの国に対してこれだけ関心が寄せられるというのは日本ぐらいではないだろうか。そう感ずるのはやはり日本人だから余計に、ということであろうか。ただ周りを見渡してもあまりこういったたぐいの話は耳にしない。
世界中に何カ所ある、Guggenheim ( グッゲンハイム ) Museum の一つが New York にあり、ここは観光の名所にもなっている。
コレクションはもちろんのこと、特異な外観がこの美術館の人気の元となっているのだが、ここしばらく外装修復作業のため足場がかかっており、残念ながら自慢の外観はネットで隠されていた。
いうまでもなく、Guggenheim の設計は Frank Lloyd Wright の手によるもので、このデザインがまわりの景観を損ねるといわれたのも新しい建築物ができるとよくいわれることのひとつである。
( 今はなき、World Trade Center ですらそういわれたのだから、驚くまい )
僕自身は建築にそれほど明るくないのだが、建築写真を撮る機会が増えたこともあり、彼の名前ぐらいはもちろん知っているし、過去数回 Chicago に行ったときも彼が設計したという建築物をよく見て回った。