
※ EOS 20D
僕の両親もどうやら僕のブログを読んでいるらしい。親に読まれるのはちょっと恥ずかしいが、それよりも更新していないと「元気なの?」と催促のメールをよこすのは、無しにして欲しい(笑) > おふくろ。
アメリカにも昔から「No news is good news」という言葉があるのだから。
さて僕のおふくろ以外にもメールやミクでメールを貰ったのだが、ここ一、二週間ほどブログの更新間隔が多少長くなることになりそうだ。毎日数行だけのコメント更新だけでも本来は良いはずなのだが、僕の場合写真を見ながらあれこれ頭の中で文章を組み立てているとあっという間に長文になってしまい、ちょっとした時間を取られることになる。
「好きこそものの上手なれ」
僕が自分の写真に対して想うのは、そんなところにあるのかもしれない。
DIY の精神が浸透しているアメリカでは、車の修理も家の修繕も父の仕事 ( というか限りなく趣味にも近い ) だ。Home Depot というホームセンターに行けば、それこそ日本では見られないような業務用の道具や工具が当たり前のように店頭で販売されている。
なので一般家庭のガレージの中はさながらちょっとした作業場となっていて、たいていのことなら大工を雇わなくても自分のところで出来てしまうほど、道具を所有している家も多い。
実際そう言うお宅に呼ばれると、「このキッチンは僕が作った」と見せられたり、「今週末はバックヤードにウッドデッキを作るんだ」などという話をよく耳にする。そしてできあがったものを見てみると日曜大工で作ったとは思えず、まさに玄人跣である。
もちろん自分でやった方が安上がりというのも理由としては大きいのだが、加えて好きこそものの上手なれ、であって皆好きでやっている。
玄人跣という言葉の通り、仕上がりは玄人が驚くほど綺麗に出来ている反面、逆に言うとそこには玄人がやった仕事とはどこか区別できる違いもある、ということになる。
あえてその違いを拾い上げてみるとすれば、それは「質」に対する指向性の違いだろうか。
どちらも「質」を追求する部分では同じだが、自分が好きでやるものにはどこか一カ所に「こだわり」があり、そのこだわりの部分が満足行くレベルに到達したときに1つの完成を見ることが多い。
一方、玄人が仕事をするときは、いくつかの条件下で結果を出さなくてはいけない。それは決められた期間に作業を完了するものかもしれないし、また成果物としてのサービスまたは製品において一定のクオリティに達していることが求められることもある。いずれにせよその労働の対価として報酬が得られるのだから仕事には責任を持って取り組まなくてはならない。つまり玄人イコール "professional" であり、仕事をしている僕らは皆自分の仕事においてプロなのである。
僕も自分のプロフェッショナルの内容 ( 職務 )に誇りを持って臨んでいるとは言わないが、仕事にはプロとして取り組んでいるつもりである。
ユーザの求める品質のソフトウェアを一定の期間内に開発し、安定動作を確認したものを販売するわけで、そこには製品としての一定のクオリティが要求される。その一方でフリーソフトやシェアウェアのように頻繁にバージョンアップしたり、また気の利いた機能がつくような小回りは利かない。仕事としてソフトを作るのと趣味でソフトを作るのでは、明らかに求められているものが違うのだ。
この professional と「好きこそものの・・・」の関係は何も IT 業界に限らず、料理でも写真でも同じでは無いかと思っている。
実はここしばらくブログの更新をゆっくりさせるのはそれと関係があるのだが、最近僕のところにも「仕事としての写真撮影」の依頼がいくつか来るようになった。そのことを隠しておくのもヘンだし、かといってここでぺらぺらとしゃべるのもなんとも自慢気で気が進まないのだが、3つだけ写真のプロジェクトを同時に進行させている。
僕の写真が評価されたのでというにはかなり怪しいが、僕のことを信用してくれているという意味では嬉しい。嬉しいのだが、上に書いたような葛藤のため、ほとんどの場合はお断りしている。 仕事として引き受けてしまうと、それは報酬を得ることであり、その一方で責任も伴うことになり中途半端に首を突っ込むのが恐い、というのが本当のところだ。
ただ今やっている3つのプロジェクトは、個人的に関心があり、これが自分の写真の表現力を拡げてくれるのではないかということ、そして一番重要な「プロとしての仕事ではない」ということを了解いただけたので、引き受けることにしたのだ。
「プロとしての仕事ではない」というとなんとも不遜に聞こえるが、それは一定の品質を保証するものではない、という意味ではなく、この仕事を詳しく定義され ( たとえば風景であればロケーションだったり、ファッションフォトであればモデルのタイプの指示だったり)、締め切りが厳しく設定されているようなものではないと言うことだ。僕の professional はあくまでおまんまを食べさせてくれる IT の仕事なのだ。
それでも引き受ける以上は、自分の限られた時間の中からきちんと労力を割いて、自分も依頼者も満足出来るようなものが撮りたい。そこでちょっと間、スローなブログにしようと思っている。
今週末1つのプロジェクトが終わると、来週は LA に行くことになっている。自由時間があれば、できればブログも一度くらい LA から更新するつもりだ。
幸いにして、いまのところ両親から「元気なの?」という書き出しで始まるメールは届いていない。
どんなところになるのだかよく知らないが、なんでもうちの両親は今月千葉から都内に引っ越しをするそうだ (次回日本に帰るときは知らない人の家に泊まるような感覚を持つことだろう。)
うちの両親も、そんな引っ越しのどたばたで今はインターネットどころではないはずだ。
僕もこの際真面目に撮影に取り組み、残りの時間は息抜きをしようと思っている。
※ 今回写真撮影の仕事を与えてくれた方もこのブログを読まれている事と思いますが、この件のコメントに関してはこれまでの通りメールでお願いします。(^_-)