先日、親知らず抜歯のことをちらっと掲示板に書いたら、かなりあちこちからメールや掲示板書き込みの反響があった。
New York とは関係ない話だけど、意外とみんなが関心を持っているようなので今回の経験を紹介しておこう。

歯医者の話とこの写真は関係ありません。11月に入って街の中はホリデーシーズンのイルミネーションでいっぱいになりました。撮影 CANON EOS 10D
基本的に歯の治療そのものは同じで、虫歯が出来たら歯医者に行き、定期的にクリーニングと検診を受ける。設備もだいたい同じで・・・というかこういう設備は日本製かアメリカ製かどちらかしかないのかもしれない。電動で上下、リクライニングする診察台、上からは間接照明の蛍光灯、横にはうがいのできる機械なんかが設置されている。
今回僕が歯医者に行ったのはクリーニングなどではなく、以前日本で詰めた filling が友達から貰ったチューインガムを噛んでいたときに取れてしまい、その歯を治してもらうためだったのだ ( 僕は歯医者に行くのが苦手なので定期的にクリーニングに行くのをさぼっている )。
確か前回の治療が2001年だったはずなので、およそ2年ぶりか。前回の治療は保険の利く範囲を大きく超えて治療したので、歯の治療に時間がかかるとともに、その名の通り「痛い」出費となった。今回は会社の友人に腕の良い歯医者を紹介して貰い、新しいところに行ってみることにした。
今回の歯科医は夕方6:30の予約も受け付けてくれるところで会社帰りに寄れる。郊外型のモールの一角にあるその歯科医院は日本と同じ仕組みで受付に椅子が並び、カウンターの奥には白衣を着た受付の女性がいる。それほど会社から遠くないこともあり、いつも6:00PM の予約を入れてくれたが待たされたことは一度もない。アメリカの歯科はたいてい予約を取るのだが、このように待合室で待たされることはほぼ無いのだ。
中に案内されると小さな個室が6室ほど。どうやら複数の歯科医が働いているようだが、この時間帯は受付に1人、歯科医が1人だけと言った感じでとても静かだ。
友人からあらかじめ聞いていたが今回お願いするのは韓国人の歯科医。さっそく詰め物の取れた歯を診てくれ、続いてレントゲン写真を撮る。
5分もしないうちに写真が出てきて、それを見ながら今回の治療をどのように進めるか一緒にプランを立てるのだ。今回はこの詰め物の治療の他、ちょっと怪しい歯が一本、それと親知らず2本があるので、これをどうにかしませんか、ということだった。
結局、詰め物の取れた歯は今回詰め物をいれるには周りのサポートが弱いということでクラウンをかぶせることになり、この日は型を取っておしまい。
翌週同じ曜日の同じ時間に戻るとすでにクラウンは出来ており、10分後には新しいクラウンが快適に自分の歯に収まっていた。次に怪しいと思われる歯を詳しく診てくれたが、結局この歯は治療の必要なし、ということだった。するとその歯科医はニヤニヤ笑いながら、「さあて親知らずだけど、どうする? 下の親知らずはどちらも抜いてあるよね。上の親知らずは healthy だけど、下の親知らずがないからどんどん下にのびていて、下の親知らずがあった隣の歯にぶつかっているよ。縫い方がいいけど、君さえ良ければ今から抜けるけど」などという。「い、いや、今日はクラウンをいれて、まだこの歯がしみるので次回にお願いします」というと「じゃあ来週の同じ日に予約を入れよう」ということなってしまった。
実は日本で親知らずを抜いたのはその歯がひどい虫歯になってからだったため、抜くときの治療が2時間にもおよび、しまいには麻酔が効かないということで男性の歯科医2人とアシスタントの女性2人に手と足を押さえられながら力づくに抜かれたのだ。このときは死ぬかと思うほど痛かった。が親知らずを抜いた友人の話に寄れば上の歯はあっけないくらい簡単に抜ける、というその言葉を信じて、抜歯をお願いすることにした。
そしていよいよ翌週。いつものように診察台に座ると、まずは綿棒に甘いクランベリー風味の味のする麻酔薬が塗られ、それが口のなかに押し込まれる。30秒ほどそのままにしていると、その綿棒を抜き取り、今度は麻酔の注射がそこに射される。日本でも同じだったか記憶が曖昧だが、アメリカではこのように麻酔の注射を痛く感じさせないために、さらにもう一回麻酔をするのだ。
会社で僕の後ろに座っている同僚などは、「俺が歯を抜いて貰ったときは全身麻酔にしてもらったよ。保険が利くから、痛いのがイヤだったら know me out してくれとたのんでごらん?」という。不幸にして僕の歯科医は全身麻酔をするかどうか聞いてこなかったので、今回この局所麻酔で臨んだ。
最初にてこのようなモノが歯と歯の間に挟まれるのを感じ、一、二度力を込めているのがわかる。そのあと別の箇所にもそのてこのようなモノが挟まれやはり「ぐい」と力が込められる。次にてこが口から取り出させると今度はいよいよペンチのような金具が親知らずに取り付けられ、引っ張りながら左右に一、二度ぐいぐいやられる。下の親知らずを抜いたときは頭蓋骨を響く様な深いなきしみを感じたが、今回はそれの軽いきしみを一度だけ、それも時間にして0.1秒ほど聞こえた。その後その金具が取り出され、その親知らずのあたりをぐいぐい押している。
「あ、いよいよ抜くのかな」と思って覚悟していると「もう抜けましたよ」といい、椅子のリクライニングをお越し始めた。「え゛!?」と思っていたら「ほら」といって抜いたばかりの歯を見せてくれた。見事に長い歯が金属トレーの上に載っかっていた。どうやら二回目の金属が口に入れられたときに、歯は抜けていたようで、それに全く気が付いてなかったのだ。で3回目のぐいぐいは、出血を吹きそこに何か薬を塗っていたようだ。確か日本で10年以上も前に親知らずを抜いたときは傷口を縫った記憶があるのだが、「あ、これは Stitch は必要ないんだよ。ここに塗った薬が傷口をふさいでいるから。この薬は時間とともに消えていくから抜糸のために戻ってくる必要はないよ。」という。
歯の治療がこんなにあっけないなら、そのあとも楽で「ガーゼをあげるから、15分に一度変えてね。1時間したら食べ物を口にしてもいいけど、反対側の口で噛むように。抗生物質と痛み止めの薬の処方箋を書いてあげるから、ドラッグストアで買ってね。痛み止めは痛いときだけ飲めばいいよ」とのこと。あれ? 前はしばらく食べ物が食べられなかったけど、と思ったから、なるほど麻酔が取れてもほとんど痛みがない。もともと歯があったあたりが鈍くじんじんするだけだ。出血も寝る頃には収まって味が気にならなくなってきた(笑)。
こんなにあっけないなら、と最後のもう一本の予約も頼んできたが、次回は2週間後、ということになった。2週間たってこの歯も抜いたのだが、最初と同じくやはりあっと言うまで痛みもほとんど無し。痛み止めも初日の夜だけ一錠飲んだのだが、あまりに強すぎるために体がぼうっとする。痛みを全く感じないのはいいのだが、徹夜明けのように頭が回っている感じ。二日酔いとも似ているが痛みはないのだ。がちょっとこれだけ効き過ぎると怖いので翌日からは一度も使わず鈍い痛みが二、三日続いた。
こんな風にアメリカの歯医者は痛みを過剰なまでにコントロールしてくれるので、歯医者嫌いにはもってこいだが、僕の掲示板に書き込んでくれた、美枝子さんと Eddie さんによると2人ともアメリカで4本同時に親知らずを抜いたそうだ。僕の場合は片方ずつで、間に2週間時間をおいているので食事には困らなかったが、さすがに4本となるとしばらく固形食は食べられなさそうだ。そもそも4本ともじんじん痛みがあると食欲もないのではないだろうか?
ちなみに僕の前に座っている同僚、彼も軍隊にいたときに4本同時に親知らずを抜いたと言っていたっけ。痛みに関するマネジメントがすごいのに、4本同時に抜くのは合理性から来ている?引き続き、掲示板ではアメリカの歯医者体験談を募集しています(笑)
突然ですが、しばらく New York Watch を含めてサイトの更新をお休みします。11月下旬より12月中旬まで日本に一時帰国の予定です。日本滞在中は小旅行もする予定ですが旅行先でも実家でもインターネットアクセスが確保される予定なので、メールはこまめにチェック出来るはずです。
実家で暇をもてあましていたら・・・New York Watch 日本番外編を作る・・・いやたぶん面倒くさくてやらないだろうな(笑)

これも今回の話とは関係ありません。La Guardia空港近くで着陸寸前の様子。僕も日本に一時帰国と言うことでこの写真をピックアップしました。撮影 CANON EOS 10D

はじめまして。
NY在住のyuriと申します。
実は私も歯が痛みだし、歯科医院を探しているのですが、もし宜しければその歯科医院を教えて頂けないでしょうか。実にぶしつけなお願いで恐縮ですが、ご協力して頂けると大変助かります。何卒宜しくお願いいたします。
yuriさん、こんにちは。
上で紹介した歯科医はLong Islandなんですが、もしyuriさんがManhattanやQueenなどNYC近くにお住まいならちょっと遠いかなと思います(車があればいいんですが)。
場所はPlainview(かBethpage)ですが、もしこの近くにお住まいで、関心があるようでしたらメールでご連絡ください。折り返し連絡先をメールいたします。
11月に書かれた歯医者さんの記事を拝読しました。二本づつが良いのか、ノックアウトされて四本一度に抜いたほうが良いのかは親知らずの出具合、出ている向きなどによって違いますが、私のは四本とも頭がでていなくて横向きになっていたので「全部とっちゃえ」という結論に至ったわけです。二週間も食事ができないのははっきりいって辛いです。やせます。痛み止めも毎日必要です。
鈍い痛みを二度経験しても良いというのであれば右側の上下だけ、というふうに物が噛める歯を確保するのもいいでしょう。
Eddieさん、お久しぶりです。あけましておめでとうございます。
過去のブログも読んでいただいているようで感謝、です。
アメリカだと「4本いっとく?」が割とあり、みたいですね。しかもダイエットもできる!? うーんでも僕は一本ずつがいいです。というかもう全部取っちゃったので心配はいらないんですが。
ところでアメリカで貰った痛み止めと抗生物質、とてもよく効きます。特に痛み止めはふらふらになって、「ああ、これがハイなのかも」と思ってしまいます(笑)
遅れましたが明けましておめでとうございます。Kazutokuさんのところでもご覧いただいたかもしれませんが、12月に新居へ越してきました。
アメリカのファミリードクターに処方していただいた痛み止め「バイコディン」はまだ私の薬箱の中に入っています。頭痛がすると思っていたのでファミリードクターに診断をお願いしたのですが親知らずであるかもしれないということで、痛み止めを直ちに処方していただきました。バイコディンは確かに良く効きます。私も3日くらいお世話になりましたが仕事にならないので「帰れ」と言われ続けました。
世の中には素晴らしい薬があるものですね。加州で妻が出産したときも背骨に痛み止めの注射を打ってもらいましたが、直径5ミリほどの注射針による傷みより陣痛が薬で楽になるほうが良いと痛み止めを懇願されました。
eddieさん、
あれ? Kazutokuさんのところにもよく顔を出しているのですが、Eddieさんの書き込みは見逃してしまったかも。今度はどちらに引っ越しですか?新居を購入されたとか?
ということは新年は新居で迎えられたのですね。
あまり関係無い話ですが、うちの実家も転居を余儀なくされました。建ててから10年も経たない家なのですが・・・。今は千葉に実家があるんですが次回帰国するときは都内になるようです。
アメリカの薬はほとんどが日本人には強すぎますよね。効き過ぎなので摂取するのが恐いくらいです。
それと麻酔はなかなか良いです(笑) もちろん麻酔による事故で亡くなる方もいるのでオススメするものではありませんが、全身麻酔は初めてだったのでとても不思議な体験でした。