久々に厳しい寒波がアメリカ東海岸を襲っている。
ここ New York も例外でなくテレビ番組ではこの寒さに備えて注意を促している。
「あなたがアパートメントに住んでいて、もし規定の室内温度に達してなかったら、311か Landload に連絡を」
一軒家に住む人は芝生のためにスプリンクラーが設置してあると思うが、これも冬が来る前に専門業者によって地中に埋められたパイプから水を抜いて貰う。さもないとパイプが破裂して、水が噴き出し、近くの歩道が凍り付く、なんてことになりかねないのだ。
寒波がやってくると気温はマイナス10℃以下になり、これくらい気温が低くなるともはや数字からは寒さを伝えるのは難しいだろう。
僕が朝家を出る頃はもっとも冷え込んでいるときで、気温マイナス10℃、体感温度マイナス20℃という日も珍しくなくなる。
こんな日は念入りに車のエンジンを暖気して、それからゆっくり車を走らせるのだが、困ったことに信号まで止まったかのようにとてもゆっくり動作するのだ。ただでさえ時間の経つのがビデオの早送りの用に早い朝なので、ますますじれったくなる。
詳しい原理はよく分からないが、低い温度では携帯電話や腕時計、電卓の液晶がゆっくりとした表示になるが、まさにあれと似た感じだ。
でもこんな寒波は New York に住んでいれば年に一、二度あるから慣れるはずなのだが今年はおかしいことに暖冬がつづいていたのだった。
おかしい気候といえば、実は夏まで遡る。去年は冷夏だった。
海好きの僕が一度も海水浴に行きたいと思うようなすかっとした青空は一度も見られず、8月になるとすでに高原のような涼しい風が New York の街を吹いていた。
そのとき「だれもが今年は寒い冬になるかもしれない」と思ったのに蓋を開けてみたら今シーズンは暖冬になった。
人間わがままなものであれほど寒い冬が来ると「これだから New Yorkの 冬はイヤだ」と言うくせに、今年のような暖冬だと「これはホントの NY の冬じゃないよね 」などとも言う。
そして先週まで薄いジャケットがあれば外出出来る気温が続いていたのが、一転して寒波 ( Big Chill )がやってきた。
実はこの寒波がやってくる直前、ものすごい霧が発生した。
僕が子供の頃はよく大人から「夕方霧が出たら、明日は青空だ」と聞かされており、僕が覚えている限りそれがはずれたことは無かったのだが、New York では霧のあとに大寒波がやってきたのだった。
寒波の中、写真を撮ろうとカメラをもってうろついたのだが、指は動くなくなるは、バッテリーがすぐになるはで、結局撮影をあきらめざるを得なかった。ここではその霧が発生した時の写真を紹介しておこう。


Manhattan と New Jersey の間を流れる Hudson River。
ここには NJ 州側に住居を持ち、Manhattan で働く人が利用する通勤フェリーもあるのだが、今週に入って川上は凍り付いてしまい、フェリーサービスが停止しているらしい。天気予報によるとここしばらくは日中でも最高気温がマイナス5℃などいった日が続き、氷が溶けるのはもう少し先になるとのこと。
何もかもが凍てつくような寒い日は、暖かい部屋でのんびりくつろいでいなさい、ということなのかもしれない。
こんな寒さがあって初めて New York らしいと言えるのだが、寒波も二日目になると「やっぱりもういい。早く春が来ないかなぁ」と長い冬の終わりを心待ちにするのだ。
やっぱり人間わがままなんだよなぁ。

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