
※ Canon EOS 20D + EF 300mm F2.8 L IS USM
もう四月だというのにうちでは今朝から暖房が入っている。New York のアパートメントを訪れた人なら知っているように一定の温度以下の場合は、法律で暖房を供給しなくてはならないのだ。万一一定の温度に保たれていない場合、New York 市の場合は411という番号に電話すると、すぐに警察が急行し、場合によっては建物の所有者が逮捕されることもあるので、このあたりは徹底している。
深夜から降り続いた雨が今朝もまだ降っていて、バルコニーから眺める空の色を見るとどうやら今日は1日中雨が降り続きそうなあんばいだ。こんな風にしとしと降る雨は春らしいといえば春らしいのだが、部屋に入った暖房がまるでそれをうち消しているかのようで、なんとも憂鬱だ。
春といえば、もうだいぶ前のことだが寒波が続き、やっとプラスの気温に転じた日があった。寒い日が続くと気温が0℃以上になっただけで「今日は暖かいね」という挨拶言葉に変わるほど、New York の人たちは春を待ちわびている。
この写真はそんな寒波から抜け出した天気のよい日に、いつものように Brooklyn に行って撮った写真だ。冬の間に何度ここに足を運んだことだろう。僕が好きなスポットもあと何年かするとすっかり様変わりしてしまうような大開発が予定されていて、今のうちに記録としてとどめておこうといろいろな季節、天候の旅に訪れている場所の1つだ。
夕方小さな桟橋に通りかかると1人で釣り糸を垂れている御仁に遭遇した。ここは Brooklyn の西側、Manhattan の南端に位置し、河口といってもだいぶ海が近い。そのためアメリカにしては珍しく潮の匂いが漂っている。こんなところでも魚はいるのだ。
失礼の無いようにちらっと目をやると、足下のバケツはカラッポで、今日の成果はまだ何もないようだ。
1人で二本の釣り竿を桟橋の手すりに立てかけ、釣れるでもない魚を待っているその御仁の遠く向こう側には自由の女神が対峙している。右側の岸に見える Manhattan では自由の女神を一目見ようと沢山の観光客が詰めかけている事と思うが、こんな風景を独り占めしながら釣れない魚を待つ時間はなんとも贅沢ではないか。いそがずゆっくり、春がやってくるのを待っているのだ。
春というのに今日も暖房が使われているのだが、今夜からサマータイムに切り替わる。

なんだか詩人だ・・ひろゆきさん
最後の文節は、
もう詩人の域ですよー
いいですねー
写真も憎いほどに素敵です。
はるか向こうに自由の女神・・
ゆっくり糸を垂れてる方の心は
ほんとに満たされてる気がします。
素敵な空気ですねー
またこの空気を感じたひろゆきさんも
きっと心にゆとりがあるんでしょうね。
読ませていただきながら
こちらもす~っと癒されました。
すのーさん、こんにちは! そちらの天候はいかがですか?
今週末のNew Yorkは最悪です。雨がしとしと降るぐらいならいいんですが、これは春の嵐といってもよいほど大雨と大風で部屋にいても轟音が聞こえるほど。
癒されたと聞いてほっとしました。僕は文章を読むのは好きなんですが、詩と作文は苦手でしたね。書いたものを読み返すと何かと似た文体になってしまっているんです。独創的な表現というのは難しい、と常々思います。
こんばんは。ちょっと前から拝見してましたが、このお話も画像も素敵です。
うっすら自由の女神が見えてるトコロが、なんとなく大都会の中の一人。と言うか。
とにかくとても惹かれるシーンです。
anasanaさん、いつもコメントありがとう。
自由の女神ってベタに撮っても絵になるけど、こんな風にシルエットだけでも強い個性を持っていますね。
大都会のリズムとは別に1人で自分のリズムを刻みつつ、魚を待っている様子が、春を待っているようにも僕には見えました。