今回も引き続き、LA から日帰りで訪ねた Santa Barbara の写真を中心に紹介する。

Santa Barbara 名物のタイル。街のあちこちでエキゾチックなデザインのタイルを見ることが出来る。市内の専門ショップでタイルを買って帰ることもできるので自宅のキッチンやトイレ改装の際に使えるかも。

こんな風にビルの壁にもちょっとした ornament が取り付けられている。
多くの都市の建物が金太郎飴のようなアメリカにあってこういうこだわりのある建築物がある街は珍しい。

赤い瓦は街のシンボルでもある。日中はオレンジ色に見え。夕方は赤く染まる。

漆喰の白い壁とオレンジ色の瓦は日中はとても鮮やかで、夕方になると2つの色がそれぞれ歩み寄り、それはそれでまたとても美しい瞬間だ。
こんな風にしてこの日はほとんど食事も摂らずに Santa Barbara の街を東奔西走していた。
途中撮影を一休みして近くにあった適当なカフェに入ると、中年の男性に声を掛けられカメラの事を尋ねられた。この日は持参していなかったが、彼も EOS 20D を使用しているという。
僕がこの街で写真を撮っているので旅行客とすぐに分かったのだろう。逆に僕が彼に質問をすると「僕はこの街で新聞社に勤めているんだ」とのこと。そして「僕はドイツ出身なんだけど、ここに移り住んできたんだ。」
へぇこんな気候の良いところ、うらやましいな、と僕が思わず本音を口にすると、
「そんなこともないさ。この街は小さすぎる。どこに行っても何をしても知り合いしか会わないよ」と言ってニヤリと笑った。
確かに新聞社で働いていれば街にでることも多く、名士と言われる人たちともよく合うのだろう。そうでなくても目抜き通りを半日歩いてみれば、その街の規模というのはだいたい想像がつく。NY のような大都市ならではの楽しみはその反面ストレスを与えるけれど、こういった静かな街ではそれなりの不満もあるのかも知れない。
結局「住めば都」なのだが、「隣の芝生は青く見える」ものなのだろう。
さて Santa Barbara から LA に戻ろうと、一般道からフリーウェイに入ったその瞬間、「バン」という大きな音がした。続いてハンドルが撮られやすくなり、すぐに不安定な状態になった。去年の12月にも自分の車を運転していて同じようなことがあったのですぐに「パンクした」と直感し、路肩に車を停めた。フリーウェイに入ってくる車はどれも飛ばしているので、後続の車に気をつけながら車のまわりを見てみると、やはり右前輪が完全に破裂している。
あたりはまだ明るいが時刻は夜の7時を過ぎている。LA では知人と9時に夕食の予定を入れていてただでさえ遅れがちなのにこれでは間に合いそうに無い。
すぐに車のキーチェーンに書かれている enterprise レンタカーのフリーダイアルに携帯電話から連絡を入れる。週末といえど車の故障やアクシデントはいつでも起こりうるのでもちろんこういったサービスは24時間対応である。
名前と住所を伝えると、どういう状況か聞かれたので交通事故ではなく単に車のパンクであることをオペレータに告げた。すぐに「そこはどこですか?」と聞かれたのだが、フリーウェイの Exit の付近なのだが、そこには名前も Exit ナンバーも書かれていない。仕方なく「 Santa Barbara の○○ストリートから LA 方面にルート105に乗り、最初に出口のとこで待っている」と伝える。
これで無事伝わったか不安だが、オペレータが「それでは近くの人を手配するので、そのまま携帯電話の電源を入れたまま待っていてください。こちらから折り返し電話をします。もし1時間待ってもこちらから電話が無い場合は、この番号にかけ直してください」と言うのでおとなしく車の中で待つことにした。
一報を入れた時はまだ明るく地図などを見ることが出来たが7時を過ぎていたので次第に車に差し込む日差しはオレンジ色になり、日暮れの時間が近いことを示している。そのうち真っ暗になってしまうだろうと、何も読めなくなるだろうと室内灯のスイッチのありかを探すもどこにも見あたらない。運転席と助手席の頭上には2つのランプがあるが、僕が知っている車のほとんどはすぐそのそばにスイッチがあるのだが、この車には見あたらない。ではランプ自体を押すのかなと思い、強く何度も押すが点灯しない。気が付くと車内の真ん中にも室内灯があり、また後部座席にもドアの上部にそれぞれ室内灯があるのだがどこにもスイッチが見あたらない。
はて、困ったとダッシュボードから車のマニュアルを取り出して読もうにもあたりはどんどん暗くなり、そのうち真っ暗になってしまった。
横を高速で走行する車が通りすぎるので危険だとは思いつつも、仕方なくドアを半開きにして室内灯を無理矢理点灯させてマニュアルを読む。
僕が借りたのは Pontiac GrandPrix というミディアムサイズの装備もいろいろ揃ってなかなか良い車なのだが、室内灯の記述はかなりいい加減で写真もイラストも無いばかりか、「車種によっては室内灯のオンオフが出来るタイプのものがあり、その写真は室内灯の近くにスイッチがある」などというどうとでも取れるような表現で書かれている。
「こりゃデザインのバグだな」などとなかなかヘルプが来ないのを車に八つ当たりしていると、意外なところに室内灯のスイッチを見つけた。なんとハンドルの付け根に小さなレバーがあり、そのレバーを回すと室内灯が着いた。どうやら後部座席や助手席の人は室内灯のオンオフは出来ない仕様のようだ。いまどきこんな考え方じゃあ・・・と思いつつも自分の車でないので気にしない事にする。
やっと室内灯が着いてレンタカー会社で貰った書類などに目を通すことが出来るようになったが、1時間経ってもまだ連絡が無い。
しびれを切らして、もう一度 enterprise に連絡しようかと思っていた矢先、電話がかかってきた。
期待して応対すると、それはなんと自動応答メッセージで「 現場到着時刻までおよそ1時間の予定です 」と一方的に伝え、電話は切れた。パンクからすでに1時間たっているのでもう1時間となると計2時間である。なんとかならないかと enterprise に電話して見ることにした。
案の定フリーダイアルなのでまた新しい人が応対するが、クレームナンバーなるものがあるのでいちいち事故の様子を伝える必要は無かった。
が修理担当の車が来るのはどうしても1時間後になってしまうとのこと。休日の夜のため、ローカルの契約会社はクローズしており、遠くから派遣しているのだという。
仕方ないので XM という衛星ラジオを聞きながら時間をつぶす。ちなみにこの XM ラジオはデジタル放送のため、音質は FM とは比べものにならないほど良く、またコマーシャルも無いので音楽好きな人にはいいかもしれない。
自動でかかってきた電話が予測したとおり、きっかり1時間後に大きな牽引自動車が現れた。
メキシコ系の牽引会社の担当者は遅れた事をしきりに「スマンスマン」というと、すぐにタイヤを見てくれた。
僕はフルサイズのタイヤと交換する人が来てくれるとばかり思っていたのだが、どうやら enterprise は Towing 会社を手配したらしい。
この場合出来ることはわずかで、車に積んでいるテンポラリータイヤ、通称ドーナツに交換してくれるか近くの修理工場などに牽引してくれるだけである。
ドーナツに交換することぐらいならわざわざ2時間待つこともなく自分でやったのに、と思いつつとりあえずタイヤを交換して貰う。
彼が言うには「このタイヤで走行出来るのは時速60マイルまで。これでフリーウェイに乗って LA に行くのは止めたほうがよい」と言う。
以前違う会社のレンタカーを運転していてパンクしたときは、すぐにそのレンタカー会社の社員が代車を持ってきてくれ、僕らは残りの日程をその新しい車を使用して過ごし、社員はそこからドーナツを装着した車で事務所に帰っていった。
こりゃ困ったと思っていると、先の Towing 会社の作業員が僕に代わって enterprise に事情を説明してくれるも、レンタカー会社が言うことに代わりはない。
他社では代車を持ってきてくれるのに対し、 enterprise レンタカーでは
「ゆっくり運転して LA に戻り、明日朝一番でタイヤショップで新しいタイヤを装着して貰ってください。レシートを持ってきてくれればその代金を支払います。もしその状態で高速道路を運転するのが心配でしたら、今夜は当地で宿泊先を探して頂いて、明日の朝 Santa Barbara でタイヤを購入してください。宿泊の代金は支払えませんがタイヤの代金はお支払いします」
という。
ここに翌日もいるわけには行かないので、残された道は無く仕方なくのろのろと高速を運転して LA まで戻ることにした。
行きは渋滞のせいで2時間半かかったが、帰りは道はガラガラにもかかわらず3時間もかかり、LA に着いたときにはすでに翌日の日付になっていた。
翌朝も enterprise レンタカーの営業所は空港のものをのぞき全て休みということで、交渉も出来ず、かといって朝一番でタイヤショップにいって、装着して・・・なんてことをしている暇はないので結局料金は支払ったものの残りの日数は使わずじまい。
不幸中の幸いだったのは、後日レンタカーを返却する際にパンクのことが伝わっていて、乗らなかった日数分は全て料金が返ってきた事。
こういう事があると多少高くても Hertz の方が良いのかも知れない、と思ってしまう。
まあ旅にハプニングはつきもので、パンクくらい何ともない、と思わないとやっていけないのかも知れない(笑)。
さていよいよこれで Santa Barbara の紹介を終えることにしよう。
Santa Barbara から戻ってきたあと New York に帰るまではあと数日 LA に滞在したのだが、そのときに撮った写真などはまとめてギャラリーの新作としてまとめて紹介する予定。
そろそろ本来の New York Watch に戻ろうと思う。
長らく LA・Santa Barbara のネタにおつきあいありがとうございました。


ひろゆきさん・・たくましいですねーつくづく感心してしまいました。
やっぱりそうでないとそちらでは住めそうにないです。旅行先でもちょっとしたアクシデントをさらっとこなす・・私には絶対無理そうです。こんな1時間も待たされたら(それもほんとに来てくれるのかわからないし)パニックになりそうです。
とにもかくにも、やっと無事帰路につくブログになり、ほっとしました。無茶しちゃだめだよ~~
さてさて、
たくさんの鮮やかな写真をみせてもらってきて、平面的な写真じゃなくて存在感のある構図の写真の数々・・素敵な町だったんだな~って伝わってきました。
>漆喰の白い壁とオレンジ色の瓦は日中はとても鮮やかで、夕方になると2つの色がそれぞれ歩み寄り、それはそれでまたとても美しい瞬間だ。
このコメントと写真に何ともいえないぬくもりを感じました。この場にいたかったです。風を感じてみたかったです。
また新たな旅先の魅力もとりあげてくださいね。楽しみにしています^^
ふぅー今週は仕事が忙しくて、会社でおちおちコメントが書けやしない(笑)
すのーさん、こんにちは。
>やっぱりそうでないとそちらでは住めそうにないです
というかアメリカ暮らしが長くなるに連れて僕もたくましくなった、と言うことだと思います。
ちょっとやそっとのことで動じていると、身が持たない国です。その点、日本は何においても高いクオリティを維持していると思いますよ。最近事故や事件は身に付きますが、アメリカのそれはもっといい加減ですから(笑)
Santa BarbaraはLAから車で2時間の距離にあります。日本から西海岸は9時間ほどなので、NYよりはアプローチしやすいですよね。良かったらのんびりしに行ってみてください。
そういえば先日の赤い帽子のご婦人達、その後の調査で「The Red Hat Cociety」のメンバーだと言うことが分かりました。政治とか宗教的な団体ではなく、婦人達の団体でさまざな社会活動をしたり、メンバー同士で旅行したりするようです。