( New York 夏模様シリーズ )
もともと日本人は夏の盛り、涼を取るのがとても上手なようだ。
夏というのは暑いものと昔から決まっているが、僕が子供の時はまだエアコンというものがそれほど一般的ではなかった。
地下鉄はおろか地上を走る私鉄ですら冷房車なんて無かったのもよく覚えている。
夏休みの間、ラジオ体操のために早起きすると、そのまま遊びに行きたい衝動に駆られたが、いつもおふくろに 「 朝の涼しいうちに今日の宿題を終わらせてしまいなさい 」 と言われ、しぶしぶ机に向かったのを覚えている。
でもエアコンの無いうちですら机に向かうことが出来たのだから、当時は東京であっても今ほど気温が高くなかったのだろう ( いったい1970年代の夏と2005年の夏ではどのくらい平均気温がちがうのだろうか? )。
今みたいにボタン一つ押せば家中がひんやりするようなことが無い昔は、その暑さを楽しんでいるかのようにして涼を取ることを工夫していたのではないだろうか。
梅雨があけると装いは浴衣や甚平に代わる。日中は暑くて体力が消耗する分、夜には盆踊りと花火で涼を取る。金魚売りやが町にやってきた日親にせがんで買って貰った金魚。その小さな金魚は最初ビニール袋のなかにいたがすぐにビー玉やおはじきの沈む金魚鉢に移された。土用の丑の日に軒先から漂ってくる鰻の蒲焼きは夏ばてで食欲減衰した身でも、思わずつばを飲み込んでしまう。食べ物といえば見た目に涼しげで、のど越しのさわやかなものがいくつもある。「冷やし中華始めました」の張り紙。白いそうめんの中にピンクや水色の麺が混じっていると兄弟げんかになりそうな勢いでそればかり狙っていた。海の家で食べるところてん。お中元で送られてくる包みの中からグレープ味のカルピスがあるとそれはたいそう珍しく、また水ようかんが箱の中から現れると僕ら兄弟の間では 「 アタリ 」 だった。
朝一番、早起きして打ち水をする近所のお婆さん。風鈴の音。
こんな風に日本の夏の風物詩はいくつもあり、いわずもがな日本人は目や耳で涼を取ることに長けていたと言えると思うが、翻ってアメリカにはそう言うものがとても少ないよう様だ。
エアコンが無かったのは日本だけではない。今僕が住んでいるアメリカだって同じはずだ。日本では暑いからといって自然に逆らわず、夏を楽しむ方法をいくつも見つけてきた。一方アメリカでは 「 暑いのなら涼しくしてしまえ 」 という考えの方が自然に受け入れられているようだ。
物質的に豊かなアメリカと、文化的に豊かな日本の違いがそのまま夏にも現れているのではないだろうか。
ところで大人になると夏の風物詩にビアガーデンなるものも加わった(笑)。
仕事を終えた後、夜空を仰ぎながらキンキンに冷えたビールの最初の一口はなんともたまらない。
最初 New York に移り住んだときは、「 こちらにはビアガーデンは無いのか? 」 と思うくらい見かける事がなかったのだが、その後いくつかのバーが屋上を開放していたり ( 先日の nylovesyou.com の皆さんと行った Red Sky もそうでした )、下の写真の様に公園の一角がにわかオープンエアバーに変身したりする。
どうやらビールのうまい飲み方に関しては日本も米国も違いは無いようだ(笑)。

※ Union Square の一角がバーに変身

※ Union Square 近くのレストランも歩道にテーブルと椅子を出している。

ひろゆきさん、こんにちは!^^
>物質的に豊かなアメリカと、文化的に豊かな日本の違いがそのまま夏にも現れているのではないだろうか。
なるほど!ひろゆきさんの言葉がすんなり体に入ってきました。^^
風鈴の音色や打ち水、どこにでもあった日本の風物詩ですよね。
日本も今、欧米化しつつあるので、こういった伝統的な風物詩が少なくってきているのが残念です。
そうそう、「きもだめし」もそうですよね。
夏の夜友人とよく心霊スポットなんかにいったなぁ^^;
あの頃、デジカメを持っていたらバンバン心霊写真が撮れていたかも(爆)^^;
2枚目の写真、人の生活感が感じられて好きです。
C-kun、こんにちは。
最近つくづく思うのは日本という国は特に文化がとことんまで熟成され、高められた国だなぁと言うことです。
海国だったことが幸いして、文化が閉じこめられた形で昇華したため、あるものは頂点に近いところまで究めたものが多いように思います。
たとえばフラワーアレンジメント。同じアジア圏でも日本の活け花ほど高度に発達したモノが中国や韓国には見あたらないようです(あってもまだそれほど知られていない?)
同じように日本には究める「道」がたくさんありますよね。各種格闘技を始め、茶道、書道など世界的に見ても美的感覚の水準はかなり高いと思います。
ガーデニングもそうですね。日本式庭園を好んで導入するひとも多くなりました。
和風のインテリアデザイナーなんてこれからひっぱりだこになりそうです。
なるほど、夏に見る日米文化比較…実に楽しく、かつうなずきながら読ませていただきました。
ドイツでも当然、ビア・ガーデン全開ですよ。夏にこれがなかったら、間違いなく暴動が起こるというくらい、生活の一部として定着しています。
日本へは2年に一度、決まって夏に一時帰国しているのですが、帰るたびに東京が暑くなっているような気がします。ヒートアイランド現象だか何だかわかりませんが、あの異質な暑さには閉口してしまいますね(^^;)
この夏、初めて東京で過ごすことになりますが、奈良・京都出身の私にとって、東京は涼しい。
なのにみんな、すぐにエアコンを入れています。
大阪の猛暑を経験していることが、こんなに夏に役立つとは思いませんでした(笑)
電気代、助かる~(笑)
夏の風物詩といえば、縁側ですね。
ただ、縁側を見たのは子供の頃なので、お酒をいただく頃にはほとんど姿を消してしまいました。
理想は、ベランダでもいいので、縁側をこしらえて七輪で何か焼きながら生ビールや冷酒をいただくこと。
京都の夏は、ハモと加茂ナス。鮎も美味しい♪
記事的にマッチしていたので、トラバさせていただきました。
なるほどぉ〜辞書を片手にテレビで練習ですか、今度挑戦してみようと思います。
そーいえばこっちにきてからまだ一回もアルコールを口にしていない。日本でも毎日飲むほうじゃなかったんですけど、
ビアガーデン~2005夏
を読んで、無性にビールが飲みたくなっちゃいましたよ。飲みたいぃぃぃ
あ、でも明日は(明日も)テストだ。_| ̄|○はぁ・・・
内容は関係ないのですがトラバさせていただきました。
砂名さん、
>東京は涼しい。
とは東京の人が聞いたらびっくりしますよ。でもそれだけ盆地は暑いと言うことなんでしょうね。アメリカでもシカゴが似ているようです。ミシガン湖のほとりにあって夏は湿度が高く、冬はWindy Cityと言われるくらい凍てつく風が吹くとか。考えただけでもきびしーっ。
うちには縁側がありませんでした。あ、両親が今住んでいる家の前に建てた千葉の家にはあったか。
縁側は熊本の祖父の家にありました。広くて長かったなぁ。
アメリカではスイカが年中食べられますが、その分夏らしさが感じられず、また日本の夏のスイカほど甘くもありません。食べ物から受ける季節感も希薄です。
TB、どうもありがとう!
カムさん
ドラマやカートゥーンは話し言葉、それにスポーツ番組はたいてい名前の聞き取りに役立ちました。ニュースはやはり一般的な事象ですね。
テストが終わったらビールをごくごくいっちゃってください。
カムさんもTBどうもありがとう!
BUBUさん、こんにちは。暑中お見舞い申し上げます。
すみません、前回返信に漏れてしまった見たいです。
ドイツでも「ビアガーデン」風なのでしょうか?
僕のビアガーデンのイメージは、電飾が上空にかけられた屋上のイメージなんですが、ドイツも派手派手に演出されているのですか?
日本に二年に一度、と決めて帰られているのですね。僕はいつもその時にならないと決められないタイプで、毎年帰るときもあれば数年返らないこともあったりして、特に今回は数年帰っていない状態です。
今週のNew Yorkも猛暑になりました。
日本のビアガーデンというよりも、ドイツで見たビアガーデン風な気がします。たぶん、それぞれのテーブルのテントがそう感じるのかもしれません。日本のって、まるっきりオープンエア(ていうか屋根なし、と言った方がしっくり来るかも)だというイメージです。
まぁ、日本のビアガーデンも色々と様変わりしてきているみたいですけど、お祭り会場みたいに、ちょうちんや電飾がいっぱい飾られている、っていう印象が強いですよねー。
しょこさん、
最近ビアガーデン行ってる? 新人のT君を誘って言ってみてください!(笑)
日本のビアガーデンを見て一目見て分かる違いってなんだろうね。日本の夏の様子は9年近く見ていないのでどんな幹事だったかちょっと忘れてしまいました。ビアジョッキというのも日本的かも。こちらはパイントで出てきてもグラスだし。