自分ではこまめに更新しているつもりのブログでも、気が付けば Catskill から帰ってきて一週間以上も時間が経ってしまった。
日々の記憶など、自分が思っている以上の速度ですぐに忘れていくので、また行くときのためになるべく早いタイミングで書き留めておかねば。
さて前回は Catskill で見かけた初雪 ( これは僕にとっても今年初の New York の雪 ) に興奮しそのことだけに話が終始してしまったので、今回は Catskill についての紹介を兼ねて、紅葉の写真などを載せておこう。
まず Catskill の位置だが、google map を利用して自宅から Catskill にたくさんある Trail の一つへの経路を示したものがこれである。この地図を見て貰えば分かるように Manhattan の北に広がる広大な緑色したエリアが Catskill と呼ばれている。
Catskill という地名はよく知られているが、実は地図上には存在しない地名だそうだ。実際、google map などで検索しても地名からは場所を特定出来ず、屋号などに地名を使っているショップ名などがヒットするぐらいだ。
それでも Catskill 山系とか Catskill 保護公園など広く認知されているのは、この地が持つ自然の魅力が広く指示されているからのようだ。
実際、僕も Catskill に行く前にインターネットで調べてみると 「 Catskill は神からのギフト 」 と称している人がいるほど、多くの人を惹きつけてやまない地のようだ。
広さについては明確な境界線が存在しないのと、保護のため行政当局が買収を進めるなど拡大して、現在は70万エーカーを越える広大なエリアが Catskill 保護区とされている。acre だとどのくらいの広さがわかりにくいが、その規模はヨセミテ国立公園に匹敵する広さなのだそうだ ( Yosemite National Park は75万エーカー )。
その Catskill Preserve だが、いくつかの County をまたがるようにして存在しており、面白いことに NY 市からは百数十マイル ( およそ200km超 ) もの距離を隔ているのだが、この Region に NY 市の一部が存在することになっている。
30もの山を抱える Catskill は水資源も抱負なため、ここを NY市は水瓶としているのだった。
これだけ広大なエリアともなると、旅行のプランもなかなか立てにくい。というのも国立公園のように整備されているわけでなく ( それがまた魅力の一つなのだが )、とても自由に開放されているエリアなので、ハイキングで歩く Trail やロッククライミング、渓流釣りなど無数にそのスポットが散在し、その情報を網羅する目的で Catskill を紹介する雑誌が定期刊行されているほどだ。
前回紹介したように、とりあえず Barns & Noble でハイキングガイドを購入し、インターネットで調べたあげくお互いが比較的隣接している二つの Trail を見つけ、これ試してみることにした。
僕が行ったのはちょうど雨ばかり数週間も続いた日曜日で、この日は朝もまだ雨が降っていた。が天気予報ではこの雨は午前中で止むとでていたので、予報を信じて出かけることにした。家を出たのは朝の7時ぐらいだったろうか。
Catskill は NY市の北に位置し、北方面に行くにはいくつかのフリーウェイが使えるが、もっとも一般的なのは I-87 を使うことだろうか。けれども僕が今回通ったのは、Interstate 87 ではなくそのかわりに Palisades Parkway というフリーウェイで、うちからはGeorge Washington Brdige ( 通称 GWB ) を渡り、 New Jersey 州に入ったところで最初の出口で出ると、そこがこのフリーウェイの入り口になっている。
この Palisades Parkway は I-87 に比べると一回り小さな高速道路で、走行出来るのは乗用車のみとなっているため比較的走りやすい。その上両脇の木々がとても近いので紅葉を楽しみながら運転出来るのだ。
この道をしばらく走ると結局 I-87 に乗り換えるポイントがあるので、いずれは I-87 を走らなくてはならないので、どうせなら違った道で行くのも楽しいだろう。
余談だが NJ 州の制限速度は NY のそれより高く設定されているため、高速では皆時速80マイル ( およそ 130km/h ) で走っており、ときおり覆面パトロールの目を盗んで時速90マイルか100マイルで走り抜けていくクルマもあるほど。走り出すとすぐに建物が視界から消え、木々ばかりになるので高速で運転していてもストレスを感じないのだ。
周りに釣られるように一緒に走っていると僕もついつい制限速度を大幅に超えて走ってしまい、このままでは予定より早く現地に着く計算だ。
そこで google map やカーナビの指示している道から外れて見ることにし、一つ手前の高速出口で降りることにした。

ここからしばらく Catskill 保護区の様子を見てみようと、中を縦断する Route 28 を取り、西に突き進む。
運転してすぐに気が付いたのは、人と自然が共存の道を模索しているところだな、ということ。事前に調査しているときにとあるサイトが紹介していたのだが、この Catskill 保護区はヨーロッパに見られるような自然公園の形を取っており、人が住む町を含めて自然としているところが特徴なのだとか。
おそらく乱開発などは制限されているのだろうが、確かに両脇にはぽつぽつ家や農家が見える。中には人が住まず朽ち果てているものもあるが、それはそれで歴史的な価値があるのだろう。少なくとも僕の目には古き良きアメリカのイメージと映った。
Route 28 をしばらく走り、数少ない交差点の一つで今度は Route 214 という小さな道にはいる。その交差点のある場所は長さにして数十メートルだがちょっとした店が建ち並んでいた。
そういえば高速道路を降りてからガソリンスタンドをのぞけば店らしい店は無かったなぁと気が付く。結局この日は MacDonald や Starbucks の看板を一つも見かけなかったが、これもアメリカでは珍しい。
歩いても一分足らずで終わってしまうその小さな町を一瞬にしてクルマで通り抜けると、そこからはもはや左右上下にくねくねと曲がりくねるワインディングロードが続く。
夏の間だけ人が滞在するようなサマーハウスや、人が住まなくなって十年以上も建つようなあばらやを左右に見ながら紅葉の中を走り抜けるのは、とても気持ちがよい。雨は止んでいたが低くたれ込めた雲のせいで青空が見えないのが唯一の心残りだ。

人が集まって住んでいる集落を通り抜けると、両脇は渓流か木々しか見えなくなる。
クルマを運転していて驚くのは運転席から渓流を流れる水の流れが見えることである。土手のようなものが無く、まさに目線と同じ高さで川が流れているので、すぐそばを渓流が流れているのが実感出来る。
数え切れないほど無数のカーブを曲がった後、突然目に入ったのが前回紹介した雪の中の紅葉の風景だった。ここは夏の間はキャンプ場になっているようで、道の右側を渓流が、そして左側には小さな湖がたたずんでいた。
特別高度のあるところにきた訳ではないのだが、地形によってか特別冷え込むのだろう、雨が雪になっていたのだった。
ここから見える頭上の山も上の方は白く雪化粧をしているのが見えた。

Route 214 が Route 23a にぶつかる交差点は T字路になっており、ここを右折して最初の Hiking Trail に向かう。
ここからはカーナビも住所によるルート検索ができず、単に地図を表示させるのみだ。というのも目的として向かっているその場所はガイドブックにも住所が記載されていないのだから。考えてみればこんな山中の道で、住所番号など振られているはずもなく、ハイキングガイドブックにもこんな描写の仕方になっていた。
「 Route 23a の交差点を右折し、そこから○○マイル走ると道が二つに分かれるので、左側の道を選ぶ。するとその通りの名前は○○に代わり、さらに○○マイル走る。Route 23a の交差点から合計○○マイル走った地点で石で出来た小橋があるので、それを渡り、右側にある小さな駐車スポットにクルマを留め、そこから歩いて Trail に向かう 」
なんか海賊船の宝のありかを示した地図と暗号文を片手に宝探しをしているかのようだが、不思議なことにこんな曖昧な表現でもちゃんと目的地に行けるから不思議だ。

※ EOS 20D / Huckleberry Trail の様子。登山道にせせらぎが流れる。
この日僕が選んだのは、「 Huckleberry Trail 」 と呼ばれるルート。子供連れでも比較的に楽なコースの方がカメラ器材を持って登る僕にはちょうどよいだろうと選んだのだが、まさに道中は Huckleberry Finn の冒険だ。最初はなだらかな山道も、小さな川にかかっている一本橋を渡ったり、岩の固まりをよじ登ったりと、歩くだけのハイキングに終わっていないのが、子供に取っては面白いのだろう。その度に景色がころころと変わるのも飽きが来ない。
近くを流れる沢の音と、風が吹くと葉がこすれて乾いた音はどちらも似ていてまるで区別が付かない。落差のある滝の音も近づいたり遠ざかったりして、ここでは耳で自然を味わうことが出来る。

※ EOS 20D / Huckleberry Trail の終点
その登山道だが子供でも簡単にいけるはずのコースなのに、かなり手間取った。
普段から水の豊かなこの地に一週間もの雨が続いたとあって登山道が小川と化しているのだ。岩場なら水の中に足を突っ込んでも中が濡れるだけでいいのだが ( というか僕は濡れた靴のまま歩くのが一番気持ち悪いと思う )、中にはぬかるんでいるだけのところがあり、こういうところではただの泥水である。歩き始めて30分も経たないうちに僕の靴と靴下はすぐに真っ黒になってしまった。
水のせいで早く歩みを進められないのと、途中ちょくちょく止まっては写真を撮っていたおかげで Huckleberry Finn の最終ポイントに着くのがすっかり遅くなってしまったが、大きく張り出した岩に腰掛けて眼下の景色を見ながら食べるおにぎりは最高にうまい。
ここで何枚か写真を撮ったあと、余韻もさめやらぬうちに下山することにした。気が付くとすでに夕方4:30PMを過ぎている。片道に1時間30分かかることになっているので、このまま帰ると確実に5時を過ぎるが、人家のないこの場所でもちろん街灯もないので Trail で道に迷わないとも限らない。最初に通った登山道は姿を消して、このあたりまで来ると山の中を歩いていると言った感じなのだ。「 それでは道に迷ってしまうではないか 」 と言われそうだが、10メートル程度の間隔で二本の木にブラスチックで出来たプレートが貼り付けてあり、この二本の木の間が Trail であることを教えてくれるのと、踏みならされた小道のおかげで迷いにくいのだが、時折このプレートが見つけられずあたり何メートルかをうろうろと回って道を探すシーンも何度かあった。
結局行きも帰りも人にあったのは一度だけで、それ以外は湿った落葉を踏みしめる自分の足音と近くを流れる沢の音だけという静寂の中、黙々と起点を目指すのだが夕暮れの山中は思ったより日が沈むのが早く、暗闇にならないことだけをいのりながら心は焦る一方だった。

※ EOS 20D / Huckleberry Trail の入り口にて。この扉を開けると・・・。

※ EOS 20D / Huckleberry Trail の入り口にて。山に入る前にこの日の計画をきちんと記述しておく。何かあったときのためだ。
途中走れるところは走るなどして、行きよりも早く下山出来たおかげでなんとか暗くなる前に Trail 入り口に戻って来られたが、子供でも歩いていける Trial とはいえ次回からはやはりコンパスと懐中電灯ぐらいは持ってくるべきだろうと反省。頼みの綱の携帯電話もこのあたりでは全く通じないのだ。
もう一つ、簡単なコースとはいえども山に入る前には、「 住所・氏名、パーティの数、どこに何時に向かうか 」 などを登録するよう、木箱が備え付けられているのでここにそれを書いていくのは重要だろう。まして秋や冬は日が落ちるのも早く、また気温も急に下がるため、ここに書いていないと捜索も大変だ。
結局クルマのところに戻ってきたところですでに5時を回っていたため、二つ目の Trail は次回への楽しみとして取っておくことにした。紅葉と一緒に写真が撮れなかったのは残念だが冬の景色も趣かありそうた。
ということで一つ目の Trail を終えたところで帰宅準備を始めたのだが、泥を避けようと歩いてきたおかげで木の枝が靴に刺さり靴に穴があいていることに気が付いた。靴下もすっかりびしょ濡れでこのまま運転して帰る気にはならない。幸い出発前にどろんこになることをを予想していたので、換えの靴を持ってきており帰宅に向かう前に靴と靴下を履き替えることにした。穴のあいてしまった靴は袋に入れて持ち帰り次に止まるサービスエリアののゴミ箱で捨てることにしよう。
今回初めて Catskill に行ったが、行ってみて初めて皆が口々に素晴らしいところだ、といった意味が少し分かった。季節の変わり目に何度でも訪れたいところで、きっとこれからもそうするだろう。
僕も気が付くのに10年近くかかったが、New York に住んでいながらこの地に足を運ばないのはとてももったいないこと。
つい Manhattan を見てそれが New York だと思ってしまうが、Catskill のように New York には自然の魅力があふれもうつ別の魅力となっている。旅行で来る人も是非足を伸ばしてみることをお勧めする。
( 日本から来る親しい友人は、否応なく Catskill に僕が連れて行くので覚悟すること (笑) )
近いうちに写真を整理して Catskill の様子をギャラリーで紹介する予定なので、そちらもお楽しみに。

※ 11月1日からは4月15日まではメンテナンスもされないから各自気を付けて走れ、という道。それだけ雪深いのだろう。

ひ@NYさん、こんにちは!
非常に詳細なレポート、お疲れ様でした。m(__)m
写真を拝見させていただくと、木の葉が風で揺れる音が聞こえてきそうです。
次のギャラリーも目が離せそうにありません。 :)
Thanks!
i-takashiさん、
こうやって書いておかないと、どんな気持ちで行ったのか、モチベーションだったのか後から忘れてしまいます。ルートなどは調べればいつでも分かるんだけど、行ってみて良かったのか、どんな気持ちだったのかを記しておくのは後で自分で読むためだったりして(^_-)
もう一つの紅葉シーンをブログで紹介したらギャラリーに取りかかろうと思います。そちらの紅葉はいかがです?
HIROさん、今回も素敵なお写真ですねー
一眼レフですか?それともデジカメですか?
私もいつか、秋をNYで過ごして紅葉を見たいです。。。
こちらはまだまだ紅葉どころではありませんが、今年は京都のお寺をいくつか回ろうと思ってます。
ところで、セントラルパークは今どんな感じですか?
toppeさん、
>一眼レフですか?それともデジカメですか?
(;^_^A アセアセ… 答えは両方ともYesです。どちらもカメラですよ。
セントラルパークにはここ数週間行ってませんが今が見頃でしょうね。京都の紅葉もきれいですよね。
Hello- I found your website with Google Blog search. I can't read your site but was able to enjoy the pictures. I recognized some of the spots. The road sign on Platte Clove Road is new. I have a picture of the sign from October. I also have some pictures from other areas of the Catskills.
http://www.yellowecho.com/travel/devils_kitchen.htm
Charles
Hi Charles
Thanks for visiting and sorry for incovinience that I wrote everything in Japanese here.
I visited your website and noticed from your art work that you might live in NY. Well I am in NY too. I was not sure US google search would pick up my site, however maybe it's time to have english one.
>The road sign on Platte Clove Road is new.
Yeah I acknowledged that from your picture! It's funny because I went to Catskill on October too. I saw somewhere in your website that you took pictures at Kaaterskill falls? I did not have enough time to go over there last time. So I am planning to go back in winter time. This last 2 weeks I have visited Delaware Water Gap. If you haven't been there before, try this place. This is another scenic place for photograpers! Thank you again!
ヒロさん
こんにちは。臨場感あるステキなレポート最高です。^^/
私は毎年NYC Marathon(11月)に出場するため、Manhattanに滞在するのですが、Manhattan郊外に足を伸ばすプランを考えています。そこでGoogle Mapで見たら大きな緑が見えたので、是非行ってみたい!と思いました。Catskill parkは、日帰りで訪れるには向いていないでしょうか?是非コメントください。
まりりさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
郊外ですが、それほど遠くまで行かなくてもNew Yorkはすぐにのどかな風景が見られます。
Catskillには僕は日帰りで行きました。片道2時間ちょっとだったかな。ただしここにはレンタカーでも借りて車で行かないとアクセスは面倒です。もう一人くらいお友達と一緒だと運転も苦にならないでしょう。
マンハッタンを車で運転・・・というのが苦手ならば、QueensかBronxまで地下鉄で行ってそこでレンタカーを借りるという手もあります。
たとえば僕が住んでいるAstoriaにもEnterprise レンタカーがあってここで借りてTriboro Bridgeを通ってBronx、Upsate へと一直線です。
僕は日帰りしましたよ。
ヒロさん、
お礼が遅くなり、失礼しました。
いろいろとアドバイスをありがとうございます。
車で2時間ですね。いつも二人でのNew York行きになるので、安心してます。
国際免許をとって、私が運転する事になると思います。長時間のドライブには地震があるのですが、
アメリカでの運転は初めてなので、ちょっぴり不安です。
Astoriaにお住まいなのですね。そこはQueensですか?
今日は日本は素晴らしい秋晴れでした。
まりりんさん、
Manhattan市内の運転はちょっと大変かもしれませんが、わからないときはあせらずゆっくり。
朝早くとかに出発するとクルマが少なくて楽かもしれませんね。
AstoriaはQueensにあります。Manhattanからすぐなので便利なところです。
ところで僕もいま、日本にいます。ここしばらくは良い天気に恵まれていますね。(昨日は久しぶりに大雨の関東でした)