E90 330iを購入したワケ

▲ EOS 20D / E90 330i @ Delaware Water Gap
これまで頑張ってきた自分に褒美を、と今の愛車、E90 330i を購入したという話を以前紹介した。
BMW 3シリーズはここ一、二年意識していたクルマで、購入後数ヶ月経った今、じわじわとその楽しさを味わっている。
けれども最初からこのクルマを購入すると決めていたわけではなかった。それまで乗っていたのが SUV だったから、New York の天候や使い勝手を考えれば買い換えるクルマはまた SUV がいい、と未練がなかったわけではない。
ということで実はいくつかの SUV を始め、乗用車と SUV の間に位置するような Nissan の MURANO も候補に入っていたし、同時に Nissan の高級車ブランド infiniti から販売されている G35 - 日本ではスカイラインとして販売されている - にも興味があった。
他にも Lexus から販売が予定されていた IS シリーズにも視野に入れていたが、それでも最も関心があるクルマの筆頭が、この BMW 3シリーズだったのだ。
実は BMW を始めとするドイツ車は、アメリカで日本より安く販売されている ( と言われている )。アメリカの価格が安いのではなく、日本が高いのかも知れないが、いずれにせよせっかくアメリカに住んでいるのだから、日本に住んでいたらなかなか手が出させない BMW を一度は所有してみたい、と機会を狙っていたのだ。
もちろん友人達の 「 一度運転したら、その良さが分かる。運転がこんなにも楽しいもの、ということを再認識させられる 」 という言葉にも惹きつけられた。
余談だが、BMW はそんなことがキャッチコピーにも現れている。
日本では 「 駆け抜ける歓び 」 という言葉が使われ、アメリカの BMW は 「 Ultimate Driving Machine 」 ( 究極のドライビングマシン ) というフレーズを使用している。小型車種から上位車種まで統一してこの言葉で言い表されるというのは、それだけ 「 走り 」 に注力してクルマづくりをしていることの現れなのだろう。
さてその価格だが、日本よりは prestige 性が3シリーズにはそれほどないのも、却って都合が良かった。ただでさえ、車絡みの犯罪が多い国である。いたずらだけならともかく盗まれては元も子もない。
その点、BMW 3シリーズは、かつてのカローラかマークIIかというぐらいこのあたりでは多く見かけるし、僕の同僚も3シリーズに乗っている人が多い。他の人と違うクルマのほうがいいなという気持ちと、友人も乗っているから安心だという矛盾した気持ちが無いわけではなかったが、友人の3シリーズに乗る機会も多かったことからそれが安心材料となって、「 次のクルマは3シリーズがモデルチェンジしたら・・・ 」 とチャンスをうかがっていたのだ。
ところで日本語では短縮されてディーラーと呼ばれるクルマの販売店を、アメリカでは Dealership と呼ぶ。
日本と違うのは自動車会社とは別に、ここのビジネスオーナーがその Dealership を経営しているので、店が変わると雰囲気もサービスもがらりとかわることだろうか。
今回、E90 330i を注文するにあたっては BMW の Dealership に行ったのは二度だけだった。
一度目は会社帰りにふらりと立ち寄り、実車をちらっと見たあとでカタログを貰っただけで帰ってきた。たまたま高級住宅地のそばにある Dealership に行ったため、同じクルマに興味を持ってやってきた白人の中年女性など見るからにお金持ちそうで、セールスマンにも 「 今、7シリーズと X5 がうちにあるんだけど、新しい3シリーズも欲しくなってやってきたの 」 と話しかけているのだった。セールスマンもそういう顧客に慣れていると見えてとても丁寧な対応なのだが、僕なんかカジュアルな服装で行ったため、どこか慇懃無礼な感じである。場違いのようにも思えてそそくさとその日は退散したのだが、その後一週間程カタログとインターネットで調べているうちに、もう一度見てみたいという思いが強くなってきた。
できるならテストドライブをしてみたいと思い、早速次の週末に別の Dealership を探して行ってみることにした。
次に行った店では、日本人のセールスマン氏がいたこともあり、日本語で説明してくれることとなった。
関心があるのは新しい3シリーズだというと、「 車種によっては5シリーズと3シリーズの価格がほぼオーバーラップするので、もし良ければ5シリーズも一部検討してみてはどうですか? 」 と提案してくれるもせっかくだが、やはり初めての BMW は一番コンパクトな3シリーズから始めたい ( 日本で売られている1シリーズというさらにコンパクトな車種はアメリカでは販売されていない。3シリーズが実質スターター機種になっている )。その旨、伝えると 「 了解しました。説明をさせて頂く前に、ちょうどテストドライブ出来るクルマが空いてますから、まずは運転してみてください 」 と促され、駐車場に案内された。
最初に乗り込んだのは E90 325i だった。もちろんフルモデルチェンジ後の車種なので運転は初めてである。
ハンドルを握っているのが試乗車で、しかも初めて来た街中ということもあって多少緊張気味だったが、アクセルを踏み込んだときの体が気持ちより先に出ていくようなあの爽快感を感じることが出来た。高速に乗って流れに沿って加速と減速を繰り返しても余裕のある安定感も、これまで僕が乗っていたクルマとは次元の違うものだった。
他人の車だから・・・と僕自身、遠慮気味・大人しく運転していると、逆にセールスマン氏に 「 高速の次の出口で踏み込んで出てみましょう 」 と煽られる次第。
10分ほど試乗したあと、購入の予定は無かったが 330i も試乗車が空いている、ということなので運転させて貰った。もちろん330iの方がパワフルなのはスペックから分かっていたが、値段が跳ね上がるのも分かっていたので、運転させて貰うまでもなく、最初から 「 見るのは325iだけ 」 と決めていたのだ。が是非乗ってみてください、と言われて断る理由も特に見あたらない。
325iと330i、エンジンの違う ( ある意味、実は同じ・・・ということは後から知ったのだが ) 2台の同じクルマは、エンジンフィールを含めてほとんど似たような印象だった。が高速で巡航中にさらに加速させるときのパンチ力が330iは325iよりまだ余裕がある、というのが一番大きく感じた印象だった。
テストドライブを終え、セールスマン氏と Dealership のオフィスに戻り、商談席に着いてクルマの特徴などを説明受けるも、ハンドルを握ってアクセルを踏み込んだときの高揚感は、そのままリアルな感覚として体に残っている感じだった。BMW 販売店ではきっと 「 説明するより先に客に運転させよ 」 と定めているんじゃないかと思うくらい、テストドライブはかなりインパクトがあった。このあと僕も注文書にサインしてしまうのだから・・・
さて話が長くなったのでいったんこの辺で切って、残りは次回に。
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