2005年11月アーカイブ

昼休み、通勤用にリースしているもう一台のクルマのメンテナンスのために自動車工場に行って来た。
ついでに近くのショッピングモールに行ってみると、すでにクリスマス商戦が始まっていると見えて、平日の昼間だというのにモールはたくさんの買い物客でごった返していた。この日は先週までの氷点下とはうって変わって、T シャツで歩いている人をたくさん見かけるほどの陽気で、外出するには最高に気持ちの良い日となったこともこの混雑の一因となっているのだろう。






僕が育った家 - 決して広いとは言えないが - それでも玄関やらトイレやら居間のあちこちにカレンダーが吊してあって、月末になると新しいページをめくるのを兄弟で競っていたものだ。今となってはヘンな事で意地を張っていたと苦笑してしまうのだが、こんなことで兄弟が競うなんて、うちだけだったのだろうか。

翻って最近はそれほどカレンダーを家の中に張ることも少なくなった。常に携帯電話を持ち歩いているから日時はすぐにわかるし、ましてカレンダー機能やスケジュール機能まで内蔵しているので、さっと取りだして見ることもできる。
会社でもほとんどの時間を PC のモニターに向かっているので、片隅には日時が表示され、電子メールにもカレンダー機能が付いていて卓上カレンダーも使用しなくなった。
そんなこともあって昔のように月が変わるごとにめくっていたカレンダーもうちから姿を消し、新しい月の写真が出てきたときの新鮮な気持ちを感じるなんて、もうまれなこととなってしまった。
新しい月を迎える実感が薄れたのは、そのせいだと思うのは僕だけだろうか。

それとも月日が経つのが早く感じられるようになったは単に年を取ったせいなのだろうか。いずれにせよ気が付けばもう11月最後の日、今年も残すところあと1ヶ月となる。時間は等しく過ぎていくのに12月になった途端に急に年末を意識し、身の回りがせわしくなる。同時に今年やり残したことを思い出して、あわてて片づけようとするのだが、たいてい時すでに遅しである。僕もいろいろなことがやりかけのままとなっている。
やり残しがあっても悔いがあっても、時間は着々と進み年末はやってくる。


Rockefeller Center では今夜、名物のクリスマスツリーの点灯式が行われる。
この日に端を発するかのように、New York の街もクリスマス一色に染まっていく。






普段から懇意にさせて貰っているフォトグラファの岡嶋和幸さんが一昨日より、 NY を訪れている。昨夜も早速美食家の岡嶋さんとブラジル料理店に行ったのだが、このあとも食事を相伴しながら写真談義に花を咲かせることができそう、と今から待ち遠しい。
カメラを持ってどこに連れ出そうお連れしようか、そちらも楽しみにしている。

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▲ 34丁目のMacy'sショウウィンドウ

Times Square にある Toys"R"Us の店内に行くと天井に届くほど高い恐竜やキングコングの模型があり、その模型に近づくと全体が小さな Lego ブロックから出来ていることに驚かされるのだが、中にはこんなものを作ってしまう人も。

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Lego ブロックで作る中版ピンホールカメラである。
一部加工しなくてはならない部分があるようだが、それでもブロックでカメラを作ってしまおうという意気込みはさすが。
ちなみにピンホールカメラなど 「 トイカメラ 」 と呼ばれるのだが、そのトイカメラを Toy で作ってしまうのだからこれ以外に名が体を的確にあらわしたものはないだろう ( 笑 )。


引用元はここ

制作者によると近いうちにサンプル写真をブログに載せるから楽しみにしてて、とある。

ところでオリジナル作者のブログの中で紹介されている、Lego Digital Designer というものを調べてみたんだけど、これがなかなか面白そう。自分の PC 上でレゴブロックを組み立てることが出来るシミュレーションソフトなのだ。
上に紹介したサイトから必要なファイルをダウンロードしたあとインストールを終え、起動をするとそれが初めてのときは最新の最新のブロックの各種をダウンロードしてくるようだ。見ていると183種類ものブロックのデータをダウンロードしていた。

そのあとはいろいろなブロックを設計図の上に配置していくだけだが、これを3Dで見られるのはなかなか面白い。
カメラのアングルでリアルタイムで拡大・縮小・回転ができ、その動きはとてもスムーズだ。
しばらくこのソフトで昔組み立てたものを作っては壊して遊んでしまった。

本題から外れてしまったが、うちにもサンタからの贈り物としてブロックがあったのを思いだしたのは季節柄だろうか。

flash mob

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New York は変な街である。いや、街が変と言うことではなくて、住んでいる人々が一風変わっているのだ。


今日は先月 Central Park に行ったときに遭遇した事件について話そうと思う。
この公園は大都会の公園の見本みたいなところで、それこそ人1人ずつの過ごし方が出来る場所である。それ故、みんなお気に入りの場所があると思うのだが、その中で Sheep Meadow は間違いなく僕のお気に入りの1つになっている。

その Sheep Meadow で一休みをしていると、五感の1つが何か異常に感じ、視線をだだっぴろい芝生に向けた。
すると遠くの方から妙な歩き方をした人達がこちらに近づいてくるのが見えた。

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その数はこちらに向かってくるにつれてますます増え、異様な数になっている。
動きはゾンビそのもので、ふらふらと頼りない足許ながら確実にこっちに向かってきているのだった。
その表情は皆ニヤニヤしているので、恐ろしさは無いけれど、何かが起きている不安は確実に感じていた。

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無数の人たちが裸眼で確認出来る距離になると、そのゾンビが共通して身につけているものに気づいた。
iPod を始めとする:携帯音楽ブレーヤーである。
どうやら Flash Mob の様だ。


Flash Mob とは、一見無意味に見えるような群衆で、あらかじめインターネットと携帯電話を使って呼びかけられた人々が、なんの前触れもなく集まり、一定の行動をしたあとでまた解散していく。
もともと Flash Mob は New York が発祥と言われているが、実際に目にしたのはこのときが初めてだった。

Sheep Meadow は芝生が一面引かれただだっ広い広場でそれこそ無数の人たちが読書をしたり、ランチを食べたり、フリスビーをしたりと思い思いに過ごしている。そんな人たちが少数派になってしまうほど無数の人たちが集まってくるとあって、周りの人たちもざわざわし始めた。

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どうやら参加者全員が携帯音楽プレーヤーを身につけ、何かを聞いていることからもともと何か音楽と行動を支持したメッセージが吹き込まれた MP3 ファイルを聞いているようで、これだけの人たちが無言で行動しているのは却って圧倒的である。

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なんとその後、あちこちから集まったゾンビは僕が座っていた場所の5メートルほど手前で立ち止まった。みんなの視線が僕に向けられているようで、なんとなくいたたまれなく横に移動したのだが僕が座っていたのが大きな岩場だったので、たまたまその岩場を目指して集まっていたようだった。

その後群衆は4つのグループに分かれ、それぞれ異なった行動を始めた。このチームは海賊グループである。

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そしてこちらは月面旅行チーム。無重力の中を歩いているように、手足をゆっくり動かしながらアメリカの国旗を芝生に立てている。

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参加者以外の我々はきつねに抓まれたような気分で事の次第を見ているだけだが、こうして30分ほどいろいろなパターンの動きを見せると、最後に拍手をして解散していった。
それこそ参加者1人1人が思い思いの方向に歩き出し、他の参加者とあいさつするでもないので、まさに実社会の知り合いではなさそうだ。

こんな風に Flash Mob はたまたま居合わせた僕らに見せるために集まったわけではなく、参加することが主目的なのだろう。けれども偶然そこにいたことで Flash Mob を見ることが出来たのは、ものすごいものを見せられたワケでもないのになぜかちょっと得した気分である。


New York は一風変わった人達が住む、変な街である。
だから愛すべき New York なんだと思う。

a thanksgiving day

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Here is "a" thanksgiving day.

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▲Macy's Parade。今年はピカチューだけでなく、パフィも参加。


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▲I found a christmas right after Thanksgiving Day.


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▲Thanksgiving Day の当日帰京する人たちでごった返す Grand Central Station.


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▲Grand Central Station


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▲イマドキの子供達はThanksgiving Day Paradeのバルーンより、路上パフォーマンスに釘付け。


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▲長距離列車の混雑とは反対に無人の地下鉄ホーム。人の乗らないエスカレータが滝のように流れていく。


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▲七面鳥とクルミ入りスイートポテト。


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▲笑い声とコルクを開ける軽やかな音が遅くまで続く夜。


パーティーからの帰り道、電光掲示板の温度計が26F(-3℃)を示している。どおりで寒いわけだ。そしてこの夜、NYC に初雪が舞った。

Happy Thanksgiving from New York Watch.

以前にも紹介したが、今やコーヒーやソーダに使われるだけでなく、スナックにも人工甘味料がたくさん使われている。一見体に良いように見えるが・・・・


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▲ダイエットの大敵、Cream Brulee(笑)


昨夜のニュースで興味深い話題を取りあげていた。

実験用マウスを使って、人工甘味料入りの水を飲ませたグループと、砂糖入りの水を飲ませたグループの餌の消費量を比べると、人工甘味料入りの水を飲んだマウスの方がなんと3倍もよく食べるという研究結果が出たそうだ。これが必ずしもそのまま人間に当てはまるわけではないのだが、おそらく人工甘味料の甘さでは体が満足せず余計に糖分を摂取しようとして、食事の量が増えてしまうのではないか、ということらしい。
ニュースでは続けて他の医療機関が調査した結果を紹介していて、それによるとダイエットドリンクを飲む人と、通常の砂糖入りのドリンクを飲む人ではダイエットドリンクを飲む人のほうが平均体重が多いのだとか。

確かに太り気味ということを気にして、飲み物をダイエットドリンクにしているという人も多いだろう。それ故、ダイエットドリンクを飲む人の平均体重が多いのは、必然的な結果かもしれない。ダイエットコークを飲む人に限って体格がいいなぁと思いつつ、それも上に書いたような理由だろうと勝手に推測していたのだが、このニュースを見た後ではどうやらそうではなくてダイエットドリンクを飲むから太るんじゃないか・・・と思えてしまう。
実際のところ、ダイエットコークを常日頃飲んでいる人は、喉の渇きをいやすためか、他人よりはるかに多くの本数のダイエット飲んでいるような気がする。中には常に傍らにダイエットコークのペットボトルがあって仕事中飲み続けている人も。
いくら低カロリー、低コレステロールだといっても、かならずしも体にいいとは限らないのだろう。僕は多少カロリーがあっても、ホンモノを少しだけ食した方が食事も楽しい、派である。


さていよいよ明日は Thanksgiving Day である。
宗教色が濃いクリスマスに比べると、こちらは宗教を越えて祝う催しとあってより多くの人が Thanksgiving Day を祝う。そのため Thanksgiving Day 当日は公共機関のみならず、ほとんどのビジネスがクローズになり、僕が勤めている会社もこの時期は4日間の休みになる。
この様子はまるで日本の元旦と同じであるが、この日は家族と親しい友人が集まって祝うところなど、中身も日本の正月と似ているところが多い。
今朝のニュースでも、帰省のためのラッシュが空港でも昨日から始まり、今日がピークとなっていると伝えていた。

Thanksviging Day は伝統的に七面鳥を食することになっているが、この日テーブルに並ぶ食事は並みならぬ量である。
一日中食べ続けるという家も少なくないようで、テレビでも 「 この時期、食べ過ぎたときのために 」 という tips を紹介するのが 「 おいしい Turkey の焼き方紹介 」 と同じく毎年恒例となっている。
この日ばかりはダイエットドリンクではなく、通常のシュガー入りドリンクでも飲みながら、七面鳥、マッシュドポテトにパンプキンパイなどたらふく食べてもいいんじゃないだろうか。

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▲ Panasonic LZ2


また日本の文化が1つ、New York へ。海外進出に意欲を見せているユニクロがとうとう、Manhattan 内に専用店舗をオープンしたのだ。
実は今年の9月にもセレクトショップの中にユニクロ製品をおいて販売したらしいのだが、タイミングが悪くて見に行くことが出来なかった。

その後隣の NJ 州のショッピングモールに3店舗続けざまに開店したと聞いていたので、いよいよ Manhattan かと思っていたところで、日系フリーペパーの広告に賑やかに登場した。なんと SOHO に開店するらしい。
といっても11月12日から、来年1月いっぱいにかけて営業をする、期間限定ストアなのだ。そんなこともあって、店の名前は 「 UNIQLO Holiday in SOHO 」 ( ユニクロホリディ ) となっている。

ユニクロって僕が日本にいたときにちょうど出店ラッシュが始まったかどうかという頃で、僕自身は一度も店に行ったことがなかった。が、その後日本に帰国するたびにユニクロに立ち寄ってしまうのは、NY にいる友達へのおみやげに重宝していたからだった。
アメリカで言えば Gap とか Old Navy、それにここ何年かは H&M あたりがカジュアルウェアの代名詞となっているが、同じぐらいの価格でもユニクロのそれは品質がだいぶよい。加えて日本人的なデザインのものはこちらでは却ってエキゾチックなワケで、Tシャツなんかはいつもたくさん買って New York に帰ったものだった。

なのでユニクロの服が気軽に買えるようになって嬉しい反面、今後はもの珍しさも無くなって少々複雑な気持ち。
ただし今回も2ヶ月ちょっとの期間限定というから、友達への今年のクリスマスプレゼントはここで揃えてしまうのもいいかも知れない。サイズが合わなくてもギフトレシートを持っていけば交換が可能なので、来年1月閉店というのはそれにも間に合う。

日曜日、New York で予定・準備をしている写真のミニ展示の打ち合わせをしたあとで、ユニクロのことを思い出して立ち寄ってみた。場所は Sprint Street と Broome Street の間の Greene Street にあり、なかなか良い場所出ある。Greene Street には他にも Apple Store ( ここは昔郵便局だったものを改造した大きな建物 ) や アニエスb. 、LOUIS VUITTON などが店を連ねる通りなので、普段から賑やかなところだ。
店は一階と地階に分かれていて、確かに臨時セール会場をちょっと良くした感じ。ディスプレイなどが無いし、試着室もないからなんとなくそんな感じを受けるのだろう。
入ってすぐのところにはセール中のカシミアセーター、20色分を並べていて、これが目玉でもある様子。僕も手に取ってみたけど、これで$59なら友達のクリスマスギフトにはいいかも知れない、などと算段。ただしギフトレシートによる商品交換は購入から一ヶ月間有効と言うことで、まだ購入するには早い。

ざっと見た感じ、客の半分くらいは在 NY 日本人と言ったところ。皆それなりにユニクロを日本から知って来ている人たちなのだろう。
ただ在 NY 日本人はそれほど人数も多くないわけで、New Yorker から広く支持を受けるためにはもっと日本の良さをアピールした方が良いのではと思う。今のままでは Gap より製品構成が貧弱なのでその点だけが比べられてしまうかも。
それと日本から来る日本人観光客も New York 店オリジナルの商品を並べてみれば立ち寄ってくれるかも知れない。

キャッシャーの人は今回の売上げデータを元にリサーチすると言っていたので、恒久的に Manhattan に店舗がオープンするかも知れないし、Queens や Brooklyn などのショッピングモール内に店を開くかも知れない。いずれにせよ、地下鉄で行けるところに出来たら楽しみだ。


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▲ Panasonic LZ2


ユニクロ USA

公式サイト
http://www.uniqlo-usa.com/

UNIQLO Holiday in SOHOの住所
76 Greene Street between Spring and Broome

今日もクルマの話の続きである。


金銭感覚というのは自分の性格が自分でわからないのと同じように、結構ミステリーである。
僕は自分のことをどちらというとけちだと思っていて、こう見えても意外と慎重派、倹約家だと自負 ( ? ) している。
けれども自らの肌で実感出来ない金額になると、その慎重さも失せてあとは感覚で判断してしまうのは、血液型のせいなのだろうか ( 笑 )。

この日、テストドライブだけで帰るつもりで来たのに、店を出るときには手には契約書があった。
この時点で、他の候補車種を見にいくどころか、カタログすら手元に無く比較どころではなかった。急いで買い換える必要があったわけではなかったので、競合車種があるのなら少しぐらい値引きも・・・と淡い期待をしていたのだが、それすらしてなかったのでこの日 Dealership で提示された金額で、注文書にサインしてしまったのだ。普段だったら石橋を叩いて渡るはずが、もうこの金額になるとそんな信条も麻痺してしまうらしい。

クルマのスペックはカタログを見ればよく分かるし、クルマのハイテク部分はそれほど興味が無かったので、セールスマン氏が説明云々を飛ばして、テストドライブさせてくれたのは、そのクルマを体で理解できる最も手っ取り早い方法だったのだ。もちろん最新の日本車ほどではないが、BMW も画期的というか戦略的なハイテクオプションがいくつかあったが、クルマの運転そのものが楽しめる事のほうに重きをおいて、ハイテク装備というのは二の次になった。ハイテクグッズとかガジェット好きな僕にしてはこれまでと正反対の動機で、自分でも気持ちの変化に驚いたほどだ。
結局、言葉では説明しにくい何か特別な感覚が衝動を駆り立てたのだろうが、他のクルマと比べてもきっと答えが出ないだろうというその違いに、気が付いたのだった。それならば比較しても仕方ない、このクルマが欲しいかどうかというチョイスになったのだ。


「 新シリーズでは325iと330iは同じエンジンを搭載しています 」

説明はとても丁寧なもので、クルマ自体の説明からオーナーに対するサービス、そして BMW や Dealership のポリシーなど、なるほどなと思わせる話を聞かせてくれたが、すでにこの時点で内心 「 このクルマを買おう 」 という気持ちが固まっていた。
ただし価格についてはかなり複雑で、車種を決めてもオプションにより合計金額が激しく上下することから、なかなか絞りきれなかった。
結局、注文は毎月の支払いが現実的な325iで済ませた。セールスマン氏も 「 個人的ながら 」 と前置きした上で 「 新3シリーズの場合、325iが、一つ前の330iとほぼ同じエンジンを載せていますので、新325iは充分に楽しいクルマにできあがっていると、勧められますよ。会社の方針では330iを勧めないと行けないところなんだろうけれど 」 と笑いながら教えてくれた。

ちなみに 「 日本より手が届きやすい 」 はずの BMW だが、標準小売価格自体は低く設定されているものの、オプションがほとんど着いていない。セキュリティをお金で買うアメリカで、最低限のオプションを着けていくと・・・みるみるうちに高くなり、あまり日本での価格と変わらなくなってしまった。
それでも 「 オプションによっては、注文が確定するまでの数日感変更可能なものもあるし、中にはクルマの組み立てが完了し、US に輸送されてきた後でも取り付け可能なものがあるので、ひとまずゆっくり考えてみてはどうですか? 」 というセールスマン氏のアドバイスに従うことにした。

僕が Dealership に訪れたのは週末だったこともあって実際の注文確定は月曜日の夕方になるとのことだった。注文が確定するそのときまでは組み込みオプションについては変更が可能だということだったが、日曜日に友達のアドバイスを聞いたり、ネットでユーザフォーラムの書き込みを見ながらオプションの足し算引き算をしていると、結局裸の325iにいろいろオプションを点けたものと、330iのパッケージ価格がかなり近づく事に気が付いた。
330iは僕が欲しかったオプションがほとんどパッケージに組み込まれていること、そしてどうしてもテストドライブのときに感じた330iの野太いエンジンフィールが忘れられず、注文が確定する直前にセールスマン氏に電話を入れて、「 やっぱり330iにします 」 と変更したのだった。
もちろん月曜日とあって仕事中だったのであまり長電話はできず、残りのやりとりは全てファックスでやることとなった。
まず新しい見積書が届き、そこにはおよそ月々の支払い金額が書かれている ( 頭金については仮契約をしたときに持ち合わせがなかったので、後日持参することになっており、その金額は伝えてあったので見積書にはすでにローンの計算が済んでいた )。
再び電話をかけてこの金額でオーケーを出すと、こんどは契約書がファックスで届き、僕がサインをしてまたファックスを送り返す・・・というなんともかなりカジュアルな方法で330iの契約を済ませたのだった。
325iと330iがオプションを同じにすると価格差が縮まるのには理由があった。
実はアメリカで販売されている新325iと新330iは、同じエンジンを搭載しているのだ。僕はもともと325iは2.5Lエンジン、330iの後ろ2桁は3.0Lを意味するものだと思っていた。同様にアメリカでは販売されていないが、日本ではラインナップされている318iや320iのエンジンもおよそ1.8Lや2.0Lだったと思っていた。
ところがこのモデルから325iは3.0Lのエンジンを搭載しており、これが実は330iと同じタイプのエンジンなのだ。したがって日本で売られている330iとアメリカのそれはほとんど同じ構成だが、こと325iに限っては日本とアメリカで別物と言ってよいようだ。

アメリカ輸出向けの325iと330iのエンジン、違いはギア比や出力パワーの違いで、330iの方が燃費を犠牲にしてでも高出力な仕上がりになっているのが特徴なようだ。
すでにガソリン価格の高騰が始まっているおりだったが、BMW に載るなら Silky Six と呼ばれるこのエンジンを思いっきり楽しんでみたいと思い直し、最後の最後で注文内容を変更したのだった。


「 ミュンヘンの工場で組み立て中です 」

ところでアメリカの場合、クルマを買いに行くとその日に 「 持ち帰る 」 ことが出来る。ほとんどの Dealership では店舗の裏に大きな駐車場があり、様々な色やモデル、それにオプションの有無を組み合わせてそれこそ無数の商品を在庫として持っている。
客は自分の好みと、モデル・オプションなどが合えばその場で持ち帰ることができ、これが僕が知っている新車の買い方だったりする。
BMW ももちろんそういう買い方をする人はいて、僕が行ったときも駐車場に停まっている一台の車を指さして、「 このクルマは先ほど売れたばかりなんです 」 とセールスマン氏が教えてくれた。ただ僕の場合、今乗っているクルマを処分しないことには、車両保険や税金など二台分払わなくてはならないため、できるならば今のクルマを処分してから、新しいクルマを受け入れたい。正確に言えば、ライセンスプレートと保険の関係で売却と車両登録を同じ日に済ませるのが理想である。
そう思っていると、セールスマン氏が 「 在庫にあるモデルが要求にぴったりあったというお客さんをのぞいては、BMW はほとんど注文生産方式に切り替わっているんですよ。」 とのこと。僕の車もドイツのミュンヘンで生産されるとのことだった ( ちなみに日本の BMW ユーザフォーラムによると今年の9月から新3シリーズの生産は南アフリカ製に切り替わっているとの情報あり。先日修理のため Dealership に行ったときに販売用のクルマを見たところ、アメリカではまだドイツ生産のようだったが )。

さて面白いのはその後で、クルマをオーダーするとトラッキングナンバーなるものが渡される。宅配便でパッケージを発送したときにその追跡用に使われるあの番号だが、BMW USA ではその番号を元にクルマがどの段階にあるかを追跡出来るようにしているのだった。

BMW USA ではオーナーのための専用ウェブサイトがある。そこではユーザマニュアルのPDF版などマニュアル・ドキュメントが参照できる形で格納されているのだが、他に個人の車毎のメンテナンススケジュールなどが管理できるようになっている。その中にオーダートラッキングのページがあるのだ。


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僕の場合、注文時にセールスの人から 「 ○○日までの注文割り当て分にリクエストが入れられれば、来月頭の生産に間に合いますので、ドイツからアメリカまで輸送してきても○○日には納車可能です 」 というようなことを聞いていた。確か注文を入れてからから、納車までおよそ1ヶ月半ほどのスパンだったと記憶している。なので最初の1、2週目は気にもしてなかったがさすがにトラッキングナンバーを貰ったんだからどんな状態まで分かるのか見てみよう、と思いたち、オーナー登録後現れたのが上の画面だった。
どうやら生産はすでに終了し、船に積み込むために港で待機しているようだ。


そしてそれから一週間後ぐらいたってアクセスしてみると、下のような状態に変わっていた。

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クルマはアメリカに到着し、税関を通り抜けてアメリカでの審査を通過するためのパーツの交換や追加オプションのインストールなどを行っているらしい。

こんな風にトラッキングシステムによって納車までの様子を楽しみに待つことが出来るのだが、こちらからいろいろ指図できるわけではないので、純粋にオーナーに対するサービスの一環である。けれどもこんな風にオーナーになったんだという心をくすぐるもの1つ1つが、 BMW のプレミアムたるゆえんなのかもしれない。

この時点で、納車まで一週間を切ったところだった。



アメリカ BMW によるオーナーズサークルサイト

http://www.bmwusa.com/ownerscircle/default

複数の BMW を所有しているとそれら全てが表示されるようになっているのは、一家に ( いや1人で!? ) 数台 BMW を持っているオーナーが多いからか!?

注文したクルマのトラッキングもこのサイトで出来る。

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▲ EOS 20D / E90 330i @ Delaware Water Gap

これまで頑張ってきた自分に褒美を、と今の愛車、E90 330i を購入したという話を以前紹介した。
BMW 3シリーズはここ一、二年意識していたクルマで、購入後数ヶ月経った今、じわじわとその楽しさを味わっている。
けれども最初からこのクルマを購入すると決めていたわけではなかった。それまで乗っていたのが SUV だったから、New York の天候や使い勝手を考えれば買い換えるクルマはまた SUV がいい、と未練がなかったわけではない。
ということで実はいくつかの SUV を始め、乗用車と SUV の間に位置するような Nissan の MURANO も候補に入っていたし、同時に Nissan の高級車ブランド infiniti から販売されている G35 - 日本ではスカイラインとして販売されている - にも興味があった。
他にも Lexus から販売が予定されていた IS シリーズにも視野に入れていたが、それでも最も関心があるクルマの筆頭が、この BMW 3シリーズだったのだ。

実は BMW を始めとするドイツ車は、アメリカで日本より安く販売されている ( と言われている )。アメリカの価格が安いのではなく、日本が高いのかも知れないが、いずれにせよせっかくアメリカに住んでいるのだから、日本に住んでいたらなかなか手が出させない BMW を一度は所有してみたい、と機会を狙っていたのだ。
もちろん友人達の 「 一度運転したら、その良さが分かる。運転がこんなにも楽しいもの、ということを再認識させられる 」 という言葉にも惹きつけられた。

余談だが、BMW はそんなことがキャッチコピーにも現れている。
日本では 「 駆け抜ける歓び 」 という言葉が使われ、アメリカの BMW は 「 Ultimate Driving Machine 」 ( 究極のドライビングマシン ) というフレーズを使用している。小型車種から上位車種まで統一してこの言葉で言い表されるというのは、それだけ 「 走り 」 に注力してクルマづくりをしていることの現れなのだろう。

さてその価格だが、日本よりは prestige 性が3シリーズにはそれほどないのも、却って都合が良かった。ただでさえ、車絡みの犯罪が多い国である。いたずらだけならともかく盗まれては元も子もない。
その点、BMW 3シリーズは、かつてのカローラかマークIIかというぐらいこのあたりでは多く見かけるし、僕の同僚も3シリーズに乗っている人が多い。他の人と違うクルマのほうがいいなという気持ちと、友人も乗っているから安心だという矛盾した気持ちが無いわけではなかったが、友人の3シリーズに乗る機会も多かったことからそれが安心材料となって、「 次のクルマは3シリーズがモデルチェンジしたら・・・ 」 とチャンスをうかがっていたのだ。


ところで日本語では短縮されてディーラーと呼ばれるクルマの販売店を、アメリカでは Dealership と呼ぶ。
日本と違うのは自動車会社とは別に、ここのビジネスオーナーがその Dealership を経営しているので、店が変わると雰囲気もサービスもがらりとかわることだろうか。

今回、E90 330i を注文するにあたっては BMW の Dealership に行ったのは二度だけだった。
一度目は会社帰りにふらりと立ち寄り、実車をちらっと見たあとでカタログを貰っただけで帰ってきた。たまたま高級住宅地のそばにある Dealership に行ったため、同じクルマに興味を持ってやってきた白人の中年女性など見るからにお金持ちそうで、セールスマンにも 「 今、7シリーズと X5 がうちにあるんだけど、新しい3シリーズも欲しくなってやってきたの 」 と話しかけているのだった。セールスマンもそういう顧客に慣れていると見えてとても丁寧な対応なのだが、僕なんかカジュアルな服装で行ったため、どこか慇懃無礼な感じである。場違いのようにも思えてそそくさとその日は退散したのだが、その後一週間程カタログとインターネットで調べているうちに、もう一度見てみたいという思いが強くなってきた。
できるならテストドライブをしてみたいと思い、早速次の週末に別の Dealership を探して行ってみることにした。

次に行った店では、日本人のセールスマン氏がいたこともあり、日本語で説明してくれることとなった。
関心があるのは新しい3シリーズだというと、「 車種によっては5シリーズと3シリーズの価格がほぼオーバーラップするので、もし良ければ5シリーズも一部検討してみてはどうですか? 」 と提案してくれるもせっかくだが、やはり初めての BMW は一番コンパクトな3シリーズから始めたい ( 日本で売られている1シリーズというさらにコンパクトな車種はアメリカでは販売されていない。3シリーズが実質スターター機種になっている )。その旨、伝えると 「 了解しました。説明をさせて頂く前に、ちょうどテストドライブ出来るクルマが空いてますから、まずは運転してみてください 」 と促され、駐車場に案内された。

最初に乗り込んだのは E90 325i だった。もちろんフルモデルチェンジ後の車種なので運転は初めてである。
ハンドルを握っているのが試乗車で、しかも初めて来た街中ということもあって多少緊張気味だったが、アクセルを踏み込んだときの体が気持ちより先に出ていくようなあの爽快感を感じることが出来た。高速に乗って流れに沿って加速と減速を繰り返しても余裕のある安定感も、これまで僕が乗っていたクルマとは次元の違うものだった。
他人の車だから・・・と僕自身、遠慮気味・大人しく運転していると、逆にセールスマン氏に 「 高速の次の出口で踏み込んで出てみましょう 」 と煽られる次第。

10分ほど試乗したあと、購入の予定は無かったが 330i も試乗車が空いている、ということなので運転させて貰った。もちろん330iの方がパワフルなのはスペックから分かっていたが、値段が跳ね上がるのも分かっていたので、運転させて貰うまでもなく、最初から 「 見るのは325iだけ 」 と決めていたのだ。が是非乗ってみてください、と言われて断る理由も特に見あたらない。

325iと330i、エンジンの違う ( ある意味、実は同じ・・・ということは後から知ったのだが ) 2台の同じクルマは、エンジンフィールを含めてほとんど似たような印象だった。が高速で巡航中にさらに加速させるときのパンチ力が330iは325iよりまだ余裕がある、というのが一番大きく感じた印象だった。

テストドライブを終え、セールスマン氏と Dealership のオフィスに戻り、商談席に着いてクルマの特徴などを説明受けるも、ハンドルを握ってアクセルを踏み込んだときの高揚感は、そのままリアルな感覚として体に残っている感じだった。BMW 販売店ではきっと 「 説明するより先に客に運転させよ 」 と定めているんじゃないかと思うくらい、テストドライブはかなりインパクトがあった。このあと僕も注文書にサインしてしまうのだから・・・


さて話が長くなったのでいったんこの辺で切って、残りは次回に。

チップ

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▲ EOS 20D : とあるカフェで。

New York にこれだけ長いこと住んでいても、いまだに New Yorker に成り切れていない自分がいる。
レストランで食事を済ませ、いざテーブルで支払いという段になると必ず算数の時間になるのだ。そうチップの支払いだ。
ちなみにチップとそのまま発音するとポテトチップスの Chip と同じ発音になり、ここでいう tip の発音にはならない。日本人にも決して難しい発音ではなくてティップといえばいいのだが、旅行ガイドの案内が日本語表記で「チップ」と書いてあるものだから、誤解を招くのだ。日本に馴染んだ習慣ではないのだから、チップなどと和製英語にせず、ちゃんとティップと表記すれば、少なくとも海外で通じる言葉になると思うのだが。

さて余談はそこまでにして、その tip だが歴史的な背景はともかくとしてヨーロッパでも一般的だし、アメリカでも同じく主にレストランで発生する。
僕はレストランで働いた経験がないので、実際の給与システムはわからないのだが、多くの知り合いがフードビジネスに携わっているので彼らの話を総合すると、やはりレストランから給与 ( 時給 ) として支給される金額はわずかなもので、所得のほとんどはこの tip から成り立っているのが事実のようだ。
自分が担当したテーブルの tip が全て自分のものになるか、というと実はレストランによって事情は異なるようで、たいていはその日の tip を全部足して、バーテンダー、ウェイター/ウェイトレス、それにバスボーイ ( 食後の食器片付け ) が一定の割合のもと分配するというケースが多いようだ。店によってはその割合が決まっていたり、またウェイターでも経験に応じてパーセンテージが異なるなどローカルなルールが有るようだ。

さすがに客がそこまで知っている必要は無いのだが、食事が終わってレシートがテーブルに運ばれて来た瞬間にどれだけスマートに支払いが出来るかはシチュエーションにもよる。

映画に出てくるようなワンシーンで絵になる男女がテーブルについて、支払いの段になると男性がレシートをさっと一瞥するとすぐにクレジットカードを手渡すシーンがあるが、これはもちろん割り勘ではないから楽なのである。
一般にレストランでの tip は税金抜きの料金に対して15%~20%と言われている。15%というと結構面倒くさいが、New York の場合 Sales Tax が9%弱なので、Tax に書かれている金額を覚えておけばよい。
レシートとクレジットカードを持っていったウェイトレスがしばらくするとボールペンと支払い用のクレジットカード Bill を持ってくるので、Tax の2倍にあたる金額を tip の欄に記入すれば17%程度の金額を支払うことになる。
最初にレシートを持ってきたときに Tax の金額を覚えておかないと行けないのは、二度目にテーブルに持ってくるクレジットカード bill には税込みの金額のみが書かれているだけなので、tip の計算が面倒くさくなるのだ。
でももし映画に出てくるようなシチュエーションなら、レシートを見たときに税抜きの金額を覚えておいてその20%
を tip として払う方がスマートだし、お似合いかも知れない。

もちろん tip はサービスへの対価であるから、15%でなければならない理由は無い。オーダを取りに来ないとか、オーダしたものと違うものが届いたとか、同じテーブルのみんなには料理が届いたのに自分のだけは注文が伝わって無くて来なかった・・・なんて時は15%より低いレートの tip を払うことも可能だ。
( ただ僕はたいてい15%を下限として一応払うようにしているけれど )
またサービスが気持ちよく受けられた、とか自分がなにか粗相をしてウェイターがうまくケアしてくれた、というときは逆に tip を弾めばいい。そう言った判断は客の裁量に任されているのだが、ときにこれが口論の種になることがあるのだ。
それは特に仲間で行ったような時に見られる。人によってサービスの受け止め方は違うし、話を聞くと tip に払う金額も微妙に人によって違う。きっかり15%の人もいれば、10%~20%までまさにサービスによってレートをフレキシブルに変える人もいる。まして同じテーブルに座っていても受けたサービスが違うことはあるから、人によって受け止め方が違うのは仕方ない。サービスが不愉快だと感じた人もいれば、まあまあだと言う人もいる。不愉快だと感じた人は自分の料理の代金に低めのレートの tip を加えて支払えば、15%では少ないという主旨の人がいて 「 おまえがそれしか払わないなら、オレが埋め合わせをしておく 」 といって大目に払い、テーブルとしてそれ相当の tip を置くようにする人もいるからだ。
しかも6人以上の大人数になると、レストランによっては20%以上の tip を推奨していたり、半強制的にレシートに加算されて出てくるときもある。
なんとなく僕らの感覚で有れば、「 大人数なんだから tip もまとまった金額になって店に喜ばれるのでは? なんでそれなのに高い tip なの? 」 と思いがちだが、大人数で有ればそれなりにウェイター/ウェイトレスも仕事が増えるのだ。飲み物や料理が多いので何度もテーブルにサーブしなければならないし、アメリカの場合料理はたいていテーブル毎に一斉に出てくるため、そのタイミングなども少人数のテーブルに比べてシビアである。1人分だけ先に出来てしまい、後の人の分を待って持ってくるのでは当然料理も冷めてしまう ( なのでキッチンのカウンターにはたいてい料理を暖めておく強烈なライトで料理を保温している )。
みんなで合計金額を均等割してしまえばそう言ったことも起きないのだが、そう言う割り方をするときと、自分の食べた分だけ計算して支払うケースと半々ぐらいの気がする。

ところで New Yorker は皆スマートに tip を計算しているかというと、そうでもなくてレシートを見ながら携帯電話の電卓機能で計算している人もいれば、クレジットカードサイズ代の紙に「 金額$○○ の場合 15%なら ○○、20%なら○○ 」 と印刷されたものを持ち歩いて参照している人もいる。

レストランはまあスマートに支払わなくてもいいかも知れないが、結構どきどきするのがタクシーと夕食をデリバリーで頼んだときである。タクシーのメーターが上がるとぱっとその tip を計算しなくてはならないし、デリバリーも金額をあらかじめ聞いておけばいいのだが、たいていドアを開けて料理と引き替えに代金を渡すのでその場で tip を計算しなくてはならない。こう見えても意外と小心者の僕は、この2つでうろたえ気味なのである ( 笑 )。


先日、New York から New Jersey 州を通り抜け、隣の Pennsylvania 州にドライブしたときにそこで食事をした。
地元でもちょっと有名なレストランとあって料金も高く着き、持ち合わせの現金を持っていなかったので、クレジットカードで支払うことになった。
いつものようにレシートを貰って tax の金額を覚えておき、次にクレジットカードを渡して請求書を待った。
ここまではいつもと変わらないのだが、請求書に tip を書こうとして tax の二倍の金額を頭に浮かべると、なんか変だ。食事代に比べて断然 tip が安くなってしまう。
そこではっと気がが付いた。New York 州よりこの州では Sales Tax が低い割合なのだ。あやうく tip に10%しか置かずに出てきてしまうところだった。Double Tax が習慣になっていたので、ついいつもの癖で計算してしまったのだった。

山奥のレストランで、一番スマートでなかったのは僕ら New York から来た珍客だったのかもしれない。

Delaware Water Gap

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北に紅葉があると聞けば Catskill に行き、西の紅葉も今が見頃だと聞いて、Delaware Water Gap に赴く。
都会を脱出しては郊外の自然を楽しみ、写真撮影にもなぜか熱が入る今日この頃なのである。思い起こせばこれだけ撮影に熱が入ったのは今年の夏の Lensbaby グループ展に向けて撮影した7月以来だろう。

Catskill に行って新鮮な驚きを受けたその余韻がまだ覚めやらぬ翌週、今度は Delaware Water Gap ( デラウェア・ウォーター・ギャップ、通称 DWG ) というところにドライブしてきた。
ここは名前こそ Delaware Water Gap と呼ばれているが、Delaware 州にあるわけではなく New Jersey と Pennsylvania 両州の州境に位置する。名前の一部となっている Gap には峡谷という意味があり、直訳すると 「 デラウェア河峡谷 」 となるだろうか。といってもどこにあるのか地図が無いとわかりにくいので、いつもの Google Map にお出まし願おう。


※ クリックすると大きなイメージで見られます

この地図の方位は、上を指しているのが北なので、うちから DWG まではほとんど真西に移動することが見て取れる。Google Map によると距離にしておよそ80マイル ( 128km )、所用時間は1時間38分と出た。これは距離と時速から計算によって割り出した時間のため、今回の用に 万年渋滞のManhattan を横切る場合には多少余裕を見て於かねばならないだろう。

地図上でタツノオトシゴのような形をしている緑の部分が DWG だが、実は National Park にも指定されている。厳密にいうと本当の意味での National Park ではなく、National Recreation Area なのだが、National Park Service の管理下にある。そのため Catskill 自然保護区と違ってエリア内に居住している人はいないようだ。




さてこんな機会でもなければ週末に早起きなんぞしないのだが、この日頑張って早朝起床。前回の Catskill は曇りがちだったが、今日は窓から差し込む光がまぶしい。きっと青空が広がるだろう、と弥が上にも期待に胸が躍る。
出先ではまともな食事にありつけないだろう、と朝起きたばかりでそれほど食欲が無にも関わらず、半分無理矢理朝食を口にする。といってもちゃんとしたものでは無く、前夜の残り物だが。
ついでに湯を沸かし、あらかじめ目分量で計ったインスタントコーヒーをハイキング用のジャー(魔法瓶?)に入れ、ホットコーヒーを作っておく。山の夕方はいつも体が芯から冷えるからだ。
カメラ機材と軽食を車に詰め込んでいざ出発。

ほぼ真西に位置する DWG に行くにはうちから Manhattan を経由していくことになるのだが、その場合今度は Manhattanから 隣の NJ 州にどう出ていくか、によって3つルートがある。渋滞していなければ距離が短くて済む George Washington Bridge を筆頭に Lincoln Tunnel または Holland Tunnel を使うコースだ。一週間前に GWB を渡るルートは通ったばかりということとに加えて一番通行料も高いので、今回はちょっとケチって Holland Tunnel 経由で行くことにした。
案の定土曜日の早朝とあって うちの近所はもちろん、Manhattan も道はガラガラである。

Holland Tunnel を出た後はカーナビの指示通りに道を進め、すぐに I-87 に乗る。このフリーウェイに乗ればあとは DWG まで道の乗り替えも無く、気楽な高速クルージングになる。
家を出発してからおよそ1時間15分後にはすでに目的地の DWG に到着。
ずっと車の中にいたので、扉を開けた途端きゅっと引き締まるような冷たい風が肌にあたり、思わず身が縮む。

公園入り口には Visitor Center があるのだが改装中のためクローズしているらしいと言うことは出発前にホームページで知っていた。とりあえずハイキングコースなどのガイドが置いてあるので一部貰っていざ公園内をドライブ。あちこちにキャンプ場やハイキングコースの案内が出ており、僕も所々でクルマから降りて写真を撮る。

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DWG 内の道はこんな風にワインディングロードばかり。

峡谷というだけあってこちらも水のある風景がどこでも見られ、それこそ滝と川だらけと言った感じだ。水辺の写真を撮る人にとってはきっと魅力的な場所だろう。
紅葉の方もピークとあって、行く先々で目にもまぶしい鮮やかな色で森を彩っている。せっかくなのでその時に撮った写真を何枚か紹介しておくことにしよう。この時期の DWG に行きたいと言う人の参考にでもなるといいのだが。


dwg1.jpg


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Catskill との違いは、人々の暮らしがあるかどうかと言うところ。ご覧の通り紅葉のシーズンでもほとんどひとけがない。クルマを停めて写真を撮っていても抜いていくクルマを一台見るかどうかという程度だ。ここは日本ほど紅葉をありがたがらないのだろうか。
ときおり遠くの山から聞こえるハンティングガンのパーンという乾いた音がやまびことなってやまあいを響くのみだ。シーンと静まりかえった森の中で写真を撮っていて聞こえる音といえば、落葉の上を歩くリスや鹿の忍び歩きぐらいなもので、不思議とハンティングにも慣れてくるのだった。

夢中で写真を撮っているうちにすっかりあたりが暗くなってきたのでその場を切り上げ、クルマに乗り込む。
クルマの進路を東に向け公園区域を出ようとまたくねくね道を運転していると、突然右側の切り立った岩場から鹿が二頭飛び出してきた。向こうは驚くこともなく、ちらっと僕の方を一瞥して道を横切っていった。NY でも Long Island に行けば鹿の生息する場所があるのでそう珍しい事ではないが、実はこのあと数回夜道を歩く鹿と遭遇。
程なく公園区域からレジデンス区域に入ったが公園に柵があるわけでもゲートが有るわけでもないので、気が付けば両脇にポツ、ポツと家が見えてきたのを見て 「 あ、公園から出てきたのだ 」 とやっとわかるのだった。そんな住宅地でも鹿が歩いているのを見て、ふとアメリカの SUV のコマーシャルでナイトビジョンとい暗視カメラによる運転席からの映像を映し出すオブションのことを思い出した。つい自分の暮らしを基準にして考えがちだが、Manhattan をのぞけば郊外ではこんな風に夜道で鹿と出会い頭にぶつかるという交通事故も決して少なくないのだろう。
もう少しで事故になるところだった、と言うわけでもないので鹿がこちらを見たときは僕もその目をしっかりと見返す余裕があった。それは驚愕というよりは、どちらかというと嬉しい気持ちがしたからなのだが、これは鹿を滅多に見ることのない暮らしをしている僕らだからなのだろう。
毎日クルマを運転する人にとってはワインディングロードで出会う鹿ほど、気をつけなくてはならないものは無いのだろう。

次第に人口の光源が増えてくるころには鹿のことも忘れ、それまで山あいのためしっかり聞くことのできかった FM ラジオからいまどきのヒップホップミュージックが聞こえてくると、紅葉の中にいたばかりのはずなのに、ネオンサインと音楽のおかげで体はすぐに都会モードに切り替わるのだった。
ここ DWG も Catskill と同じくお気に入り撮影スポットとして季節が変わる毎に訪ねて行きたい場所の1つになった。


Delaware Water Gap

National Park Service 公式ウェブサイトのある DWG のホームページ
http://www.nps.gov/dewa/

dwg4.jpg

EOS 20D / DWG 内を運転中、小さな村を見つけた。森の中忽然と姿を現したこの村には、もう誰も住んでいない。
使われなくなった教会はなんぴととて入れず、悲哀が漂う。

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