2007年2月アーカイブ

僕が大学生だったころ、CD と言う代物が一気に広まったのを覚えている。
出たてのころは 「 アナログレコード派 」 か 「 CD 派 」 で議論を二分したものだった。
コストもさることながら、利便性もあって、議論も吹き飛ぶ早さで CD は普及した。アナログレコードに比べて傷がつきにくいということもあるし、アナログレコードは針を落とすときのあの緊張がイヤだった、と言う人もいてそういう人たちには CD は容易に受け入れられた ( もちろんアナログは針を落とすときのあの感覚がいいのだろうけれど )。

その CD の売り上げがここ何年も下がっているという。次世代の音楽メディアと呼ばれた CD がもう衰退を始めているのである。
その原因はもちろん携帯音楽プレーヤーであり、インターネットであるがすでにメディアという形を持たないことが当たり前になってしまった。
話は書きたい本題から外れてしまうが、ついでだからもうちょっと書いておこう。
音楽に比べて容量の問題があるから技術の進化やコストが下がるまで時間はかかるが動画も一緒である。
かつてビデオテープのあとにいったんレーザーディスクなるものがあった。昨今は Blu-ray か HD-DVD でどちらが次世代メディアの雄となるかで熾烈な争いが行われており、メディアはそれを見て VHS と β のときになぞらえているが、本当ならばレーザーディスクかビデオディスク、というように比較するのが正しいのではないだろうか。どちらもビデオテープの後に出てきた次世代メディアのはずだったが、DVD が普及したあとではあっというまに市場から姿を消してしまった。
それくらいフォーマットの争いは無意味だし、フォーマットどころかメディアそのものに対する固執も意味がないのでなかろうか。
そして音楽が形を持たないメデイアに保存され、複写され、そしてインターネットを超えて飛んでいくように、動画もゲームも同じ道を歩んでいくのではないだろうか。
( 実際、PS3 でゲームや映画のトレーラーをダウンロードしてみたが、この機能があれば Blu-ray でゲームや映画を手元に保存しておく意味はあまりないと思う )

先日もテレビで gadget 関連の debate をやっているのを見ていて、「 Blu-ray と HD-DVD のどちらが普及するかという議論は短期的にはあっても、近い将来どちらも使われなくなるだろう 」 という発言をしている人がいたが、僕もそう思う。

話を音楽に戻すと、なるほど New York でも皆音楽を聴きながら何かしているように思える。さすがに対人サービスを提供する人たちは iPod のイヤホンをつけながら仕事をする・・ということはないが、それでも携帯電話の Bluetooth ヘッドセットをつけている人は多い。
近く Apple が iPhone を販売開始するので、そうなると iPhone が持つ iPod の機能を使って音楽を聴きながら仕事をしていたとしても、「 あ、電話を受けるためにつけているだけです 」 みたいな顔をしてヘッドセットを装着する輩が出てくることだろう (笑)。

カセットテープ時代のウォークマンに比べ格段に音が良くなった携帯音楽プレーヤーのおかげでどこでも本格的な音楽を聴くことはできるようになったが、それでも生の人間がのどを鳴らす歌や、楽器のつややかなリアルさにはかなわない。
たとえ地下鉄の轟音にかき消されるような劣悪なリスニング環境でも、地下鉄での演奏は未だに健在なのだ。

中には受け取る人にとってただの騒音ということもある。けれども次の電車が来る間までの、または次の駅に着くまでの一駅区間であっても、生の演奏はほっと心が和む。

技術の進化とライフスタイルの変化に伴ってこれからも音楽の聴き方はどんどん変わっていくだろう。今は携帯音楽プレーヤーとインターネットダウンロードだが、こちらはとことん技術が追求され続けることだろう。
その一方できっとこんな風に生の音楽というのは常に基本であり続けるだろう。


さて現代の忙しい社会の潤滑油、一服の清涼剤とも言える音楽だが、余裕がない都会だからこそこれだけ携帯音楽プレーヤーが復活してしまったとはいえまいか。
音楽を聴いていると自然と口ずさんだり、体を揺らしたり、しまいには踊り出したり・・・。さすがに混雑した電車の中ではそれは不可能である。それができない現代は音楽を昔ほど楽しめなくなってきているのではないだろうか。

最近、身の回りのことをブログに書き記す機会もだいぶ減ってしまい、本来の近況報告的な意味で始めたはずが機能していない。
それでもひとまず元気でやっていることを表すためにも、三面記事的なブログでお茶を濁しておく。

何事も過ぎたるは及ばざるがごとしと言う言葉があるが、それをまさに実感したのが先日アメリカで流れたニュースである。
Nintendo Wii を商品した水飲みコンテストを開いたところがあり、それに参戦した女性がH2O中毒だったかでコンテストの数時間後に死亡した。


ときおり、ニュースで 「 赤ワインは○○予防に効くらしい 」 とか 「 コーヒーは××を抑制する効果がある 」 などという話を耳にするが、さすがに誰だってそればかり飲んでいたら体に悪いことはよくわかる。けれども水であれば飲み過ぎでも体に悪いことが起きるとは信じがたい。しかも人間が挑戦しようして一度に飲める量ぐらいで致死量になるとはにわかには信じられなかった。

水の飲み過ぎで死ぬこともあるのだから、ダイエットコークにだってもちろん死角はある。
これのおかげで却って飲む量が増えているのではないかという疑惑もある、ダイエットコークだがやはりアメリカではダイエットのいいわけにこれを飲んでいるアメリカ人は多い。
そのダイエットコークが意外なものと組み合わせるともっと危険な飲み物になるようだ。

タイトルにあるように、ここで使われているのは日本でもおなじみのメントスである。どちらもコンビニストアなんかで気軽に手に入る組み合わせである。

もうちょっと探してみたがコカコーラ・クラシックで同様の試みをしている人の動画はアップされていなかったので、おそらくダイエットコークで使われている人工甘味料が関係しているのではないかと思われる。
この動画でわかるように、かなりの威力であるから、これを飲むのは危険なはずである。

・・・と思ったらやっぱり挑戦している人たちもいた。


黒い雪

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ずっと暖冬が続くかと思われていた New York にもとうとう寒波がやってきた。やはりこのまま春へ・・・というのは甘かったようだ。なんでも昨年12月と1月の平均気温が4、5℃だったのに対し、2月はマイナス4.5℃言うからその差は10℃もある。

寒波だからといって必ずしも雪が降るわけではないのだが、今回は雪も降った。
降雪量はたいしたことなかったが、除雪車によって路肩に寄せられた雪はそのまま凍り付き、氷となって通りのあちこちでにわか障害物となっている。

凍り付いた雪は日中の気温がプラスに転じない限りとけることなく、しばらくそのまま残るのだがそうなると雪は灰色に、そして真っ黒に変色してしまう。それは車のオイルだったり、汚れた空気によるもので、見苦しい。

・・・見苦しい、とずっと思っていたが最近その考えを改めた。

黒いとは言って雪がもともと黒いわけではなく、人間の営みがそうさせているだけなのだ。それを見て汚いというのは、自分がなんと傲慢であることか。

自分たちがそれだけ汚れた環境にいることを、白い雪は教えてくれている。

黒い雪が New York の雪というのは悲しいけれど、これもこの街の冬の表情なのだ。

毎日のように車を運転する人は、他人が運転する車に乗るのが怖い、という話をよく聞く。

なるほどブレーキのタイミングとかどのくらいの速度で交差点に入っていくかの違いに個人差があり、普段から運転する人はそれが体になじんでいるからなのだろう。

僕の場合、運転しない人からもそう言われることがあるので、それだけ僕の運転は乱暴だということなのだろう。
ハンドルを握ると人が変わる、という表現があるが、確かにそういわれればそうなのかもしれない。自分で自分の運転にゆとりがないな、というのがわかっているだけに始末が悪い。

運転が乱暴なことを他人のせいにするつもりはないが、昔はこんなに悪態をつきながら運転することもなかった。
思えば New York に来てからではないかと思うのだが、たまに乗るタクシーでそのことをつくづく感じてしまう。
個人的に、というわけではないがやはり Manhattan 内で運転していると腹が立つのがタクシーの運転手なのだ。

無理な追い越しや割り込みはまだいいとして、青信号でも前が使えているので動けないというのに後ろのタクシーはクラクションを押し続けるし、かと思うと道をふさぐようにして急停車して客を拾うわで、わがままなことこの上ない。

だからといって誰もがこんなドライバーというわけでもなく、やはり中には良いタクシー運転手もいるわけで・・・
先日、New York のローカルニュースでこんなトピックを拾っていた。

Queens に住むタクシードライバーが、女性客が忘れたスーツケースを見つけ、中を開けると31個のダイヤモンドの指輪 ( 31個のダイヤが載った指輪ではなくて、ダイヤモンドの指輪、31個 である ) 。それが無事落とし主に戻った、と言う話である。
それだけならちょっとした美談で終わるのだが ( それでも日本と違って落とし物が戻るなんて New York では珍しいが )、もう少し詳しい話を聞くとなんともそれが New York らしくて笑ってしまう。

テキサスから来たこの女性は、料金$10.70 のところ、$20 紙幣を渡して、「 釣りは$9 」 と言ったのだそうだ。
つまりチップとして支払ったのはたったの30セントである。

料金の15~20%という相場からすればかなり安いことがわかると思うが、しばらくして客の落とし物に気がつくと、こんな扱いにも腹に立てることなく女性客をおろした建物の近くまで行ったそうだ。
けれどももちろんどの部屋かはわからなかったので、タクシーアソシエーション本部に戻ってそこで鞄の中に入っていたテキサスの実家の電話番号を見つけ、持ち主と連絡が取れたのだとか。

こうして無事ダイヤモンド指輪、31個は無事持ち主である宝石商の女性に戻ったが、その謝礼として$100を支払ったらしい。
この31個の指輪の価値がどれだけかは伝えてないが、いくらなんでも謝礼の10倍程度の価格ではないだろう。
最初の30セントのチップの話を聞いたときに、「 計算間違いかも 」 と思ったのだが、謝礼が$100と聞いてそれが計算間違いではなくて、単なるものすごいケチだということがわかった。


そのことを報道陣に聞かれて答えたタクシードライバーのコメントがまたほほえましい。

「 落とし物を捜すために費やした時間分の保障をもらえたんだから、それでいいよ 」

近況報告

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ここしばらく更新の間隔が空いてしまったので、近況報告でもしておこう。


私事ながらここしばらくは Soho で仕事をすることになった。いうまでもなく、Small Office Home Office の SOHO ではなくて、Soho 地区のことである。

どちらかというと SOHO の方に憧れるのだが世の中そうはうまくは行かない。東京サラリーマン時代よろしく、地下鉄で仕事場に通っている。

New York に移り住んだ、といっても職場は Manhattan ではなくて郊外にあったからずっと車で移動していたのだが、それもすっかり変わってしまった。一昨年買った BMW の odometer はまだ6000マイルで足踏みしている。

ずっと地下鉄で通勤しているときは車での通勤に憧れたもんだが、毎日車に乗っていると今度は電車での通勤もいいかな、と思えてしまうから不思議だ。
がしばらくするときっとまた車での通勤を懐かしむに違いない。

さて仕事場周辺というのはなんとなく煙たがって、休みの日などにはあまり近寄りたくなってしまいがちである。
僕にとって Soho もそうなるのだろうか ( 苦笑 )。


写真は、最近とみに訪れる回数が増えた、街角にあるお気に入りのカフェで。

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