
※ Broadway をひっきりなしに走る2階建てバス
普段見慣れているものでも見方を変えるとそれまで気がつかなかった一面が見えてくるように、単純に見る位置を変えただけでも新発見があるものだ。
高層ビルに囲まれた New York の街はいつも多くの人で溢れかえっているせいで、なかなか New York という街を客観的に見るのが難しい様に思える。
初めて New York に来た人でも、ホテルにチェックインしたあとすぐに街に飛び出すと、その瞬間から New Yorker になった気分になるのは、通行人の誰もが僕らを外国人という好奇な目で見たりすることもないせいで、自然と自分がその通行人の一人になっていることに気がつくだろう。
つまり旅行者でもすぐに街にとけ込んで、主観的に見ることができるのだが、行き交う人々の様子を適度な距離感を持って眺めるのは New York という街ではこれがなかなか難しい。
だからというわけでもないのだろうが、この2階建てバスによる市内観光というのは観光客に人気で、いつも2階席を満席にしている。
赤い2階建てバスといえば、もちろん London だが、この2階建てバスは New York でもすっかり観光の顔になった。最近では赤だけでなく青色のものも現れ、アメリカナイズされてきたといえるかもしれない。
さすがに冬の間はとても寒く、吹きさらしでは誰も外に座れれない。そこで2階席にも透明なキャノピーが被せられるが、春となっていよいよ取り外されたようだ。
これに乗って2階席から眺めると、ストリートを行き交う人たちの流れを上からの視点で『観察』することができ、適度な距離感を持って人の流れを見ることができる。
僕は SOHO で一日何回もこのバスの往来を目にするのだが、なんだかバスに乗っている人たちが New York という動物園で僕らを動物に見立てて楽しんでいる様な気もして、少々複雑な気分である(笑)。
そのくせたぶんほとんどの New Yorker はこのバスに乗ったことが無いのでは、と思う。東京で生まれ育った人がはとバス都心巡りに参加したことがないように、New Yorker も最初から敬遠しているのではないだろうか。正直に言えば僕ははとバスもこの2階建てバスにも参加したことがない。
だからというわけでもないが、僕も上から2階建てバスをのぞいてみることにした。
下界をのぞくことで忙しい乗客は誰も僕が頭上から写真撮っているとは気が着いていないようだ。
いや、そんな僕だってきっと Google マップや、まして偵察衛星から僕の行動を頭上から撮られているに違いない。

※普段は下にいて、頭上から見られる側だが、今日は僕が上から眺めている






