夏風景「不穏な空」

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先ほどまで青空が広がっていたかと思うと、にわかに空が暗くなる・・・夏の New York にはよくある風景だ。
水分をたっぷり含んだ黒い雨雲がどこからともなく現れみるみるうちに空を覆い尽くすと、それはまるで昼と夜を入れ替えてしまう、そんな錯覚に陥る。
こうなると大粒の雨が降ってくるのは時間の問題で、時には鋭い閃光が雨雲を照らし、その光を追うようにして雷鳴が轟く。

NY の夏は、一日の間に快晴と雷雨が見られるのは決して珍しくなく、ちょうど毎日決まった時間にシャワーが降るトロピカルな島の天候にも似ている。そんな急激な天気の変化に、New York の人々もすっかり慣れてしまっているように見える。
朝、テレビの天気予報でいくら雷雨の予報を出していても、家を出るときに雨が降っていないと、長い傘を持って出る人はまずいない。
他人の鞄の中身まではわからないが、どうやら折りたたみ傘すら持たずに家を出る人が大半ではないかと見受けられる。

そういえば、New Yorker と傘の関係を考察してみると興味深い発見をする。


定説として欧米人は傘を差さない、というものがあるが確かに New York の人もあまり傘を差さない。

雨が降るとわかっていても傘を持たずに出かける人が多い話は、先に紹介したとおりだが、実は雨が降っても傘を差さない人が多いのだ。
少々の雨ならば襟を立てて、小走りに目的地に向かっていくし、手に持っているものを頭上にかざして歩く人も少なくない。
特に夕立のような激しい雨でもずぶ濡れになりながら歩く人もいるが、それほど衣類が濡れることを不快と思わないのだろうか。

傘を持って歩く人が少ないせいだろうか、レストランの入り口なんかで傘立てを見かけることはあまりない。あってもガーデン用の大きな鉢を傘立てにしているといった感じだ ( いや元々傘立てとして作られているのかもしれないが、僕には庭におく鉢に見えてしまう )。
ましてや銭湯の入り口などで見かける鍵付き傘立て ( あの札を取るやつね ) なぞ、一度も見たことがない。あれはもしかすると日本独特のシステムなのかもしれない、と今気がついた。

傘立てが無いとどういうことになるかというと、皆床におくのだ。地下鉄でも傘は床に置く。もちろん長い傘は無理だが、たいてい折りたたみなのでそれを短くするだけで、たたむこともなく、そのまま無造作に足下に転がしている。


思うにアメリカ、少なくとも New York では傘の社会的地位が日本ほど高く無いのでは無かろうか。傘のおしゃれ特集なんて聞いたこともないし、いわれてみればデパートの傘売り場も品揃えがかなり地味である。


もっとも湿度が低いのと、屋内に入ると強烈なエアコンが効いているので、濡れた衣類もすぐに乾いてしまう。 そんなこともあってか傘の出番は少ないのかもしれない。

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このページは、hiroが2008年8月15日 23:48に書いたブログ記事です。

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