2008年10月アーカイブ

人物観察

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いつものように地下鉄に乗り、いつもの駅でどっと人が降り、そして僕はいつものように空いている椅子に腰掛ける。
せっかくのスペアタイム、本でも読んで有効に使おうと思いつつも、最近はもっぱら iPhone でビデオポッドキャストを視聴するのが習慣になっている。それではいかんなぁと思うのは、どうもインターネットやテレビだと、自分が受け身に徹してしまいすっかり考えることを忘れているのではないかと感ずるからである。

とはいえ、この日もいそいそとポケットからこの小生意気な携帯電話を取り出して、ニュースなんぞを見ていた。
番組 ( コンテンツ )と番組 ( コンテンツ ) の間でふと顔をあげると、すでに TImes Square を過ぎ、車内の座席はあちこち歯が抜けたかのように空席ができていた。
こんなとき、僕はよく人物観察を始めてしまう。ちょっとした暇をもてあましたときの遊びみたいなもので、もう癖になっているのかもしれない。特に電車の中やレストランなど、不特定多数の人がたまたま居合わせたようなところでの人物観察が多い。混雑した電車では立っている人に遮られて人の顔が見えないのと、立っている人はそもそも手足の動きが固定されていて癖などが出にくく、人物観察がしにくいというのもあるかもしれない(笑)。

僕はそのとき二人がけの座席の通路側に座っており、壁に接した隣は空席だった。僕の前もちょうど同じ二人がけの座席があり、僕と向かう会うようにして目の前には一人の白人女性が座っていた。
そしてその女性の隣に座っていたのは中肉中背の Latino で、身なりも特にこれといって特徴が無く、カジュアルなといった出で立ちであった。つまり僕のそのときの服と大して変わらない。ただ明らかに女性は隣の Latino より体の線が太く、それでもやせ形の Latino のおかげでゆったりと座っていられたように見えた。ところが突然その女性が立ち上がってこちらにやってきて僕の隣にどっかりと座り込んだのだ。僕はアメリカ人の平均よりは体が小さいほうだが、それでも前に座っている Latino より体格が大きい。自然と二人は少々窮屈な思いをしながら座ることになる。僕はそれまで空席だったのだからもちろんのことである。

余談だが、なんであんなに地下鉄の座席の幅は実態に基づいていないんだろうとよく悩んでしまう。New York の地下鉄はアメリカの地下鉄にありがちなプラスチックの座席なのだが、一人あたりの座る面積にくぼみが作られている。最近導入が進んでいる最新車両は日本の様にベンチシートとなっていて ( ただしこれもプラスチック ) 区切りのないフラットな作りになっているが、それでも旧型 ( でかつ現役 ) の車両は写真のように作られている。いったいアメリカ人の平均体型を計ってこの横幅で作られたのかはなはだ疑問である。


この女性はゆったり座っていたその席から窮屈になることがわかっていながら、席を移った。しかもたいていの人は端を好むのに、この人は反対の行動を取っている。
つまりあえて席を替わった理由が見つからないのだ。そこでつい何の理由なのか推理を始めてしまう。
考えられるのは、


・僕を風よけにしたかった
・(似たような理由で)隙間があると寒いので多少窮屈なぐらいの方がちょうど良い
・僕を正面から見たくなかった(笑)
・(似たような理由で) Latino の顔を正面から見たかった(笑)


答えはありきたりなところで落ち着いて、最後の二つかもしれない。
いずれにせよ他人にとってはどうでも良いことなのに、僕は朝からこんなことを考えたりして、頭の中を「???」でいっぱいにしているのだった。


そんな僕は端からどんな風に見えたことだろう。

ハロウィン

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僕にとって秋と言えばやはり食欲の秋だが、こちら、アメリカではこれといって季節モノを食すという習慣が無いので ( いや、それなりにお金のかかるレストランに行けばあるのだが、僕の身近に無いというだけのことである )、もっぱら行楽となるわけだが昨今のガソリン価格の高騰でなかなかそれもままならない。例年ハイキングをかねて郊外に紅葉を見に行くのだがさて今年はそのチャンスがあるかどうか。

とはいえ秋らしいものを探して街を歩けばそこここに見つけることができる。
蒸し暑い夏には見向きもされない、Hot Apple Cider や Pumpkin Latte などがカフェのメニューに並び、ショウウィンドウには来る厳しい冬に備えよといわんばかりに暖かそうなコートが飾られている。

でもよく考えてみれば秋の風物詩はどれも商業的なものばかりで、それもどこかアメリカらしい。

風物詩といえば、やはりハロウィンだろうか。
正確なデータは知らないが、おそらくアメリカでは Valentine Day よりこのハロウィンのほうがスィーツがよく売れるのではないかと思う。スーパーマーケットの製菓売り場に行くと、ハロウィン専用のキャンディーやチョコレート、それにクッキーなどの詰め合わせパッケージがところ狭しと並べられる。いわゆる trick or treat と口にしながら各戸を訪れる子供たちに配るためのお菓子だが、単にお徳用セットというわけではない。ハロウィン用にオレンジ色のチョコレートコーティングされたものやハロウィンらしくお化けを表面にプリントしたものなどそれなりに趣向が凝らされたものが製造・販売される。
Valentine Day の翌日にチョコレートが安売りされるように、ハロウィン用のお菓子パックも値下げして販売されるのだが、意外と長い間店頭に残るので人気は無いと見える。

もう一つ、ハロウィンといえば仮装だが、そのコスチュームもこれまた大きなマーケットになっている。この季節になるとあちこちにパーティグッズストアが増え、様々なコスチュームやメイク用品が店頭に並ぶ。もちろん大人用もあるのだが、大半は子供用のもので定番のものから今年流行のキャラクターまでありとあらゆる衣装が売られている。日本では世相の判断に流行語などが一種の目安になるが、アメリカではハロウィンコスチュームといったところか。
おそらく今年は大統領選挙を意識して大人の仮装には民主党・共和党それぞれの大統領候補と Sarah Palin 副大統領候補が登場し、茶化されることになるだろう。ホリデーシーズンに向けて暗い話題ばかり聞こえてくるので、これくらいの社会風刺でもやらないと市民だってやってられないのだ。





エンパイアステートビルのライトアップがハロウィンに合わせた色になった。はて過去にこんな色のライトアップはあったっけかな?

※ Canon EOS 40D


このところなぜか忙しく、といっても日本で仕事をしていたときのような、私生活もないというような仕事の忙しさでは無いのだけれど、その分働いている時の密度が妙に高く、帰宅後に何か別のことをしようという気持ちが奮い立たないのである。まあこういう仕事のスタイルがアメリカ的であるといえばそうだし、今年初めからずっと朝一番にジムで運動することから一日が始まるので、夕方ともなるとすでに瞼が重くなってしまう。

とはいえここ New York では仕事を二つどころか三つ掛け持ちする人もいるくらいで、いったいどこからそんなエネルギーが沸いてくるのか、感心してしまう。二つの仕事でなくとも、昼と夜で仕事と学校の組み合わせをこなす人も多く、そのどちらも中途半端でないところがまたすごい。
何事も実際にやる前から「疲れた」とあきらめてしまうのは、体力の限界ではなくてむしろ気力のほうだろう。がんばっている人を見ると年齢はあまり関係ないからだ。きっと自分の中で何かにエクスキューズしてしまっているのだ。
こういうときは人に会ってもなんだか愚痴っぽくなりそうで、どうも人に会うのがおっくうになる。なんだか悪循環にはまっている感じだ。


10月といえどもまだ夏時間のため6時くらいではまだ外はほんのりと明るいのだが、今日は久々に仕事が少しばかりおして、帰宅路はすっかり暗くなっていた。
とぼとぼといつもの道を歩いて建物に入る直前、ふと頭を上げるとおぼろ月夜が広がっていた。そのまま下を向きながら歩いていたらきっと気づかなかったことだろう。
忙しいことをいいわけにしている間に空はすっかり秋になっていたのだ。

こんな浮ついた心持ちで写真を撮るとそれが写真に出てきてしまうんだよな、と思いつつもそのまま夜が更けていくのがなんとなくもったいない気がして、アパートメントの屋上にカメラを持ち出した。


自分が気がつかないだけで、その間も時間はとうとうと流れていく。何もしなくても何かしていても。
摩天楼の明かりを背にして、ゆっくりと流れる雲をしばし眺めていると、それがどうしてだかやけに充実した気分になった。


それにしても、こんなに忙しくしているのに生活が豊かにならないのはいったいどういうわけだ!? ( 苦笑 )

写真 on the fly

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最近は、デジタル一眼レフカメラでもコンパクトデジカメと同じ、SD カードを記録媒体として使える機種が増えてきた。特にハイエンドともなると CF 用と SD 用の2スロットを持つカメラもあり、そういった機種ではメモリカード間での写真の複写・移動がカメラを操作することでできるようになっている。
僕はこれまでほとんど CF カードばかりを使ってきたのだけれど、予備のメモリカードが必要になり、急遽 SD カードを購入することになった。これまでのように CF カードを買ってもよかったのだが、メモリカードを使い切ったところでいちいち入れ替えるのが面倒、ということで今回は SD にしてみた。これならば CF カードと SD カードを両方差しておいて、片方を使い終わったらカメラは自動的に他方に書き込みに行ってくれる。

ちなみに買ったのは容量 4GB のもので値段はたった $6 だった。
ここずっとコンピュータの処理速度は上がり続け、記録媒体は大容量化・低価格が進んでいるものの、気が付けはメモリカードもこんな値段になっていることに驚いた。生まれて初めて買った外付けハードディスクは20MBのものだったが、今じゃすぐ横にある iPhone ですらその800倍ものの容量を持っていることになる。
そしてこの SD カードの値段、$6 というのは銀塩フィルムの価格並になっているということにある意味ショックを受けた。メモリもいずれ使い捨てになってしまうのだろうか。

その SD カードだが、ちょっと前から気になっている製品がある。確か米国で昨年発売されたもので、最近あちこちで目につくようになった。僕自身、まだ購入には踏み切っていないのだけれど、「Eye-fi」という製品である。

Eye-fi という名前は無線 LAN の WiFi の語呂合わせのようだが、親父ギャグなみのネーミングながらアイデアはなかなか。
一見したところ普通の SD カードに見えるものの、2GB 分の記憶容量に加えて無線 LAN の機能が内蔵されているのである。つまりこの SD カードをデジタルカメラのメモリスロットに挿入し、写真を撮るとその画像があらかじめ指定されている自分の PC や、Flickr など写真共有サービスに自動転送されるのである。
もともとデジタル一眼レフカメラの中には無線 LAN ユニットを別売りにしているところもあり、スタジオでの撮影なんかでは重宝するのだがなんせ高額なアクセサリに入る。僕個人的にはこの無線 LAN ユニットを持っていないので、屋内の撮影時にはノートパソコンとカメラを USB ケーブル接続で済ませてしまう。
ところがこの SD カードはカメラが特別な対応をしていなくとも、SD カード自体に無線 LAN アプリケーションがあり、これ単体でファイルを転送してくれるという代物だ。価格もカメラメーカーの無線 LAN ユニットが10万円近くするのに対し、このメモリカードは$79~となっている。製品は機能により三種類あるようだが、自宅でのみファイル転送を利用し、送信先も自分の PC だけということであれば、一番安価な Eye-fi Home で十分だろう。そのほか、Flickr などあらかじめ20カ所の写真共有サイトやオンラインプリントサービスを登録でき、かつ自宅の PC にも転送ができる Eye-fi Share が $99、そして一年分のホットスポットのアクセス料金を含み、かつ WiFi のホットスポット位置情報を写真に埋め込むことができる Eye-fi Explorer が$129 と目的に合わせて選ぶことができる。

最新のアップデートによると写真がアップロードされると Twitter や RSS の更新までするサービスが追加されたようで、ますます撮った写真が公開されるまでの手間と時間がダイナミックになっていく。これさえあればメーカー純正の無線 LAN ユニットは不要かもしれない。


こういう機能はまさにデジタルカメラゆえ実現できたものであり、今後使い方を変えていくものかもしれない。以前もどこかで書いたのだが、カメラの中に大量のメモリを内蔵させ、かつ携帯電話機能や無線 LAN 機能も持たせることで、画像ファイルの取り扱いが変わっていくのではないかと思う。この製品はその第一歩といえるだろう。
現在からどのくらい時間がかかるかわからないが、携帯電話機能がより高速になり、使用量が今とは比べものにならないほど安くなったときこれは当たり前になるのでないだろうか。今、携帯電話にカメラがついているが、ちょうどその逆の考え方である。ビデオカメラも個人レベルでライブストリーミングができるかもしれない。

タイトルに書いた on the fly はまさに ( 無線を使って ) 飛んでいくと言う意味もあるのだが、他にも中間処理手続きを省いて一気に最終アウトプットまで処理を進めることの意味でも使われる。この言葉の様にデジタルイメージングはこれからますます銀塩カメラとは異なる発想で、従来とは異なる形で進化していくのではないだろうか。

Eye-Fi

公式サイト
http://www.eye.fi/

社会の窓

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"MAN! iT'S AbOUT TiME"


「地球の温暖化」「不景気・恐慌」・・・
僕もそんな感じがするよ。

これまでになく科学が発達し、高度な技術が生み出されたというのに、世界は一度イニシャライズしようとしているかのようだ。

大きく世界が揺れ動く時、果たして僕らは傍観者でしかいられないのだろうか。

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