2008年12月アーカイブ

近くて遠い国

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年末近くになってまとめて3週間近く休みが取れることが直前になってわかった。去年もだいたいそんな感じだったから、予想はつけておいた。
けれどもこれだけ急だとなかなか旅行に行くには難しい。アメリカはクリスマスシーズンを迎えるとあって世の中がそわそわしている。クリスマスに向けて航空運賃も日ごと跳ね上がっているはずだった。
とはいうもののせっかくのチャンス、だめもとで New York の旅行代理店に相談してみることにした。それが旅行に行く前日の金曜日と言うから自分でもあきれてしまう。
「 明日、カンクンに向かう便はまだ取れますか? 」

さすがプロフェッショナルだと感心したのは担当してくれた女性はさほど驚いた顔を見せることもなく、すぐに端末をたたいてその場で回答を導き出してくれた。
最初に出てきた数字は$700近かった。それは New York からメキシコのカンクンに行くことのできる一番早い直行便で時間的にはパーフェクトな便だった。( 前日の便だからこの値段でも仕方ないか・・・とその値段で発券を頼もうかと思っていたところ、担当の女性はさらに端末をたたいて別の便も見つけてくれた。カンクンに午後4時近くに到着する便で値段は先の便の半額近くになっている。
カンクンに行くのならいいのだが、今回はその先の国、キューバにどうしても行ってみたかった。そのためにはカンクンからハバナまで飛んでくれる便と乗り継ぎが良くないと行けない。カンクン ( メキシコ ) <-> ハバナ ( キューバ ) 間は一日に4便ほど飛んでいるということだったが、午後4時に現地に着くとなると最終便しかチャンスがないわけで、その便を逃すとカンクンの空港近くのホテルで一泊することを余儀なくされてしまう。

実は New York <-> カンクンの航空券手配に先だって、その何時間か前にカンクンの旅行代理店にメールを出しておいた。金曜日の早朝であるからどうしても社員が見てくれるのは朝オフィスに出勤してからのことになるだろう。尋ねた内容はカンクンからハバナに飛ぶ空港券が取れるかどうかというものだった。オフィスは閉まっている時間帯でメールしかコンタクトを取る方法が無かったから半ばあきらめていたのだが、なんと朝になって現地のオフィスが開く時間よりだいぶ前に、丁寧な返信をいただいた。
「 ○○日と書かれているのは翌月のお話でしょうか? 」 とあってさすがに先方も明日のこととは思っていなかったようだ。ところがメールの後半になって、
「 もし明日のチケットのことでしたら、午前中にお電話いただければ発券が間に合うかもしれません。とりあえずお電話ください 」 とあった。
こちらも担当氏の機転でなんとかうまくいきそうな気配を感じる。
そこで、New York の旅行代理店でカンクン行きの航空券をいったんホールドしてもらい、その場で携帯電話でカンクンの旅行代理店に電話を入れた。現地の担当氏と直接話して夜の便が取れるかを確認し、席に空きがあることがわかるとその場で発券の手配をしてもらいつつ、カンクン行きのチケットを購入したのだった。

こうして僕は直前までばたばたしながら近くて遠い島、キューバに飛んだ。

Happy Holidays!

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しばらく更新が空いてしまったが、その間短い旅に出ていた。
実は過去の二つ分のエントリーは、時刻指定で自動的に公開されるように出発前に準備しておいたもので、僕が旅行に出ている間に更新されたものだ。
ということで実は2週間ぶりのブログということになる。旅の記録を載せていく前に、時節の写真を紹介しておこう。


Christmas の直前は忙しくて写真を撮りに行くことができなかったので、先ほど Christmas Party に行く道すがらスナップしてきた。この時期、New York を訪れたことがある人ならおなじみの風景ばかりである。それだけに人出が多く、写真を撮るのも一苦労だった。

日本の年末よろしく、アメリカもこの Christmas までがもっとも世間がせわしい。とはいえそのせわしさもどこか気分が高揚するようなわくわく感を与えてくれる。旅行帰りの僕にはこの喧噪が普段よりずっと大きなものに感じられたが、やはりそれにもすぐに慣れ、華やかな New York のChristmas 風景に目を見張るのだった。






Happy Holidays! 皆さんはどんなひとときを過ごしましたか?




※ アメリカで一番有名な Rockefeller Center のクリスマスツリー


※ 写真は全て5D Mark II + HDR

街の至る所に Christmas 用のツリーを売る臨時のテントができている。これが無いと Christmas らしくないと、毎年このライブツリーを買いに来る人が多い。
生木はなんといっても香りが強いのが特徴で、暖かい部屋のなかいてもどこか冬らしいぴんと張り詰めた空気が感じられる。

僕もいつかは生木のツリーを飾ってみたいものだが、Christmas 後の路上に捨てられたツリー木を見るとどうもその気持ちが萎えてしまうのだった。






短期間ですか、しばらくコメントへの返信が遅れます。ご了承のほどよろしくお願いいたします。



※ Canon EOS 5D Mark II + HDR

冬のとある風の強い日、PATH トレインに乗って New Jersey にやってきた。
離れて初めて見えてくるものがある・・・久々にその気持ちを思いだした。自分がその中にいると、却って自分の周りが見えないものである。

誰もが忙しくしているこの時期、たんまりとまとまった時間ができた。僕も久々に離れてみようかと思う。






短期間ですか、しばらくコメントへの返信が遅れます。ご了承のほどよろしくお願いいたします。

前回に引き続き、Nostalgia Train の様子を紹介する。

※ ビンテージ車両の地下鉄にたまたま乗り合わせてびっくりする人の表情を見て楽しむ他の乗客たち

面白いのはこのイベントを知らずにたまたま乗り合わせた乗客の反応である。観光客とおぼしき人たちもそうだが、こういうのは普段利用している New Yorker の方がその驚きが大きいようだ。
皆一様に楽しそうな表情を浮かべて乗り込んでくる。こればかりは強面の顔をつとめて出そうとしている人たちでも抵抗できないようだ。その証拠に NYPD の警官たちですら乗客と雑談したり、記念撮影をしている。


New York ではあまり 「 撮り鉄 」 と呼ばれる鉄道写真家を見ることは少ないが、この日ばかりは多くの人が写真を撮りに来ていた。そもそも 「 てっちゃん 」 と呼ばれるほどの愛好家の存在を聞いたことが無かったので、アメリカ人は鉄道に興味がないものだとばかり思っていた。それだけにこの日の光景はちょっと意外だった。


071230-172430.jpg


ところでこの列車に遭遇したら、是非先頭から最後部まで見てみるとよい。実は車両ごとに異なる年代のものを連結しているので、いろいろいな時代の車両をみることができる。
とくに上の写真など、現代から見てとてもポップに見える。


車内に張られる広告も当時のものを復元していたりとなかり手が込んでいる。他にも Heinz など昔からあるブランドの広告があるので一つずつ見てみると面白い。



New York の地下鉄は車掌室が列車の最後部ではなく、ちょうど中間あたりに位置する。駅に設置されているビデオモニターもその中りに位置しているので面白いなと思っていたのだが、その一方でどうしてだろうと思っていた。扉を開けるのは前半と後半の二回に分けるため、電車がホームに着いて停車した後、一息待たないと扉が開かないことがあるのだが、それはこういう理由である。確かに半分ずつ見ることができるので乗降時の安全確認の面では優れているかもしれない。

この日、車掌はこんな風に連結部に立ち、ここから大声を張り上げてアナウンスをしていた。もしかすると当時の車両には無線機とスピーカーなどが着いていなかったのかもしれない。そのため当時から真ん中に立って安全確認とアナウンスをしていたのだとすれば、それが今もずっとスタイルとして残っているのではないだろうか。



車内の照明も裸電球で、それが照らす人々の表情もとても軟らかい顔色になっている。きっと何十年前の乗客たちもこんな風に見えることだろう。
古びた車内はどこも柔らかいデザインで、どこか懐かしい。この列車が次の停車駅に着くとそこが過去だった、なんて夢想もまた楽しい。


当時のユニフォームに身を固めた車掌が "All Aboard!" と声を一段と張り上げると、電車はガタゴトと大きく揺れながら走り出す。



※ NYの地下鉄車内のシーンだが、よく見ると何かが違う。


MTA といえばいわば New York の営団地下鉄 ( とはもう言わないんだっけ? ) みたいなものであるが、他に JR も都営地下鉄も私鉄も無いので、その全てを束ねているようなものである。
New Yorker が MTA のことを口にするときは決まって不平や不満であるが、それだけ MTA のサービスは市民の間でかなり不評である。
僕から見ると、市民の交通が地下鉄に依存している都市が New York のほどの規模ともなるとアメリカ人的気質では立ちゆかないのではないかと思うのだ。秒刻みの運行管理などまずできっこないし、安全管理だって他のサービスを見ているととても不安になる。
特にラッシュアワーともなると管理能力を超えるのか、運行ダイヤがすぐに崩れてしまう。東京なら考えられないだろうが、前後の車両との距離に大きなずれが出てくるとかなり大胆に停車駅を変えてしまう。ちょうどエレベータが満員になったときと同じことをするのである。各駅停車しか止まらないはずの駅で各駅車両が通過したかとおもうと、次にくるのは本来止まらないはずのエクスプレスだったりと、予想がつかないのである。ある程度余裕を見て出ても約束の時間に遅れてしまう可能性が高いのはこんなわけだからである。
また New York の地下鉄が天候の変化に弱いのも市民の不満の一つだ。雪が降ったり雨が降るとすぐに浸水し、不通区間ができる。いつもだいたい同じところなのに、徹底的に直そうと言う気持ちはないのだろうか。

もちろんエスカレータやエレベータが設置されている駅が少なく、弱者に弱いなどという問題以前に、そもそも車両や駅が汚いとか、安全じゃないといった根本的なところがいっこうに解決しないのに運賃の値上げだけが続くのでなおさら市民の感情を逆撫でしている。



※ どこか懐かしい色をした車両にNY市のロゴが入ったこの地下鉄は?


とはいえ、そんな MTA も12月のホリデーシーズンともなるとちょっとした市民サービスをする。それがこの 「 Nostalgia Train 」 である。
ビンテージもの地下鉄車両を引っ張り出して、実際の路線上で通常運行させるのである。ただしいつ、どこでも見られるものではなくて、12月の日曜日に一日上り、下り5本ずつとなっている。また路線もどうやら V ラインだけのようである ( 少なくとも去年と今年はこのラインであった )
そのときの写真を今回と、次回の二回に分けて紹介しておこう。



※ これは全て Nostalgia Train の日に実際に運行されるビンテージものの車両である。一番上の写真では当時つり革 ( 吊り手? )があったことを物語っている。



※ 今自分が乗っている車両について紹介しているプリント。1932年製の地下鉄が2008年でも走れるというのはすごい。



※ 当時から座席は L 字型に配置されていたようだ。最近は日本と同じく長いすタイプになっている。

不景気ながら、街はそれを必死に否定するかのようにクリスマスデコレーションで溢れている。それにも関わらずどことなくショッピングの出足は鈍そうだ。せっかくのホリデーシーズンなのに現実の世界に気持ちが引き戻され、うきうきするどころではないのだろう。そんな時だからこそ、こんなノスタルジートレインというのはほっとするひとときを与えてくれる。


Nostalgia Train

MTA の公式サイト
http://www.mta.info/nyct/service/events/nostalgia.htm

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