
※ NYの地下鉄車内のシーンだが、よく見ると何かが違う。
MTA といえばいわば New York の営団地下鉄 ( とはもう言わないんだっけ? ) みたいなものであるが、他に JR も都営地下鉄も私鉄も無いので、その全てを束ねているようなものである。
New Yorker が MTA のことを口にするときは決まって不平や不満であるが、それだけ MTA のサービスは市民の間でかなり不評である。
僕から見ると、市民の交通が地下鉄に依存している都市が New York のほどの規模ともなるとアメリカ人的気質では立ちゆかないのではないかと思うのだ。秒刻みの運行管理などまずできっこないし、安全管理だって他のサービスを見ているととても不安になる。
特にラッシュアワーともなると管理能力を超えるのか、運行ダイヤがすぐに崩れてしまう。東京なら考えられないだろうが、前後の車両との距離に大きなずれが出てくるとかなり大胆に停車駅を変えてしまう。ちょうどエレベータが満員になったときと同じことをするのである。各駅停車しか止まらないはずの駅で各駅車両が通過したかとおもうと、次にくるのは本来止まらないはずのエクスプレスだったりと、予想がつかないのである。ある程度余裕を見て出ても約束の時間に遅れてしまう可能性が高いのはこんなわけだからである。
また New York の地下鉄が天候の変化に弱いのも市民の不満の一つだ。雪が降ったり雨が降るとすぐに浸水し、不通区間ができる。いつもだいたい同じところなのに、徹底的に直そうと言う気持ちはないのだろうか。
もちろんエスカレータやエレベータが設置されている駅が少なく、弱者に弱いなどという問題以前に、そもそも車両や駅が汚いとか、安全じゃないといった根本的なところがいっこうに解決しないのに運賃の値上げだけが続くのでなおさら市民の感情を逆撫でしている。

※ どこか懐かしい色をした車両にNY市のロゴが入ったこの地下鉄は?
とはいえ、そんな MTA も12月のホリデーシーズンともなるとちょっとした市民サービスをする。それがこの 「 Nostalgia Train 」 である。
ビンテージもの地下鉄車両を引っ張り出して、実際の路線上で通常運行させるのである。ただしいつ、どこでも見られるものではなくて、12月の日曜日に一日上り、下り5本ずつとなっている。また路線もどうやら V ラインだけのようである ( 少なくとも去年と今年はこのラインであった )
そのときの写真を今回と、次回の二回に分けて紹介しておこう。

※ これは全て Nostalgia Train の日に実際に運行されるビンテージものの車両である。一番上の写真では当時つり革 ( 吊り手? )があったことを物語っている。

※ 今自分が乗っている車両について紹介しているプリント。1932年製の地下鉄が2008年でも走れるというのはすごい。

※ 当時から座席は L 字型に配置されていたようだ。最近は日本と同じく長いすタイプになっている。
不景気ながら、街はそれを必死に否定するかのようにクリスマスデコレーションで溢れている。それにも関わらずどことなくショッピングの出足は鈍そうだ。せっかくのホリデーシーズンなのに現実の世界に気持ちが引き戻され、うきうきするどころではないのだろう。そんな時だからこそ、こんなノスタルジートレインというのはほっとするひとときを与えてくれる。

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