
人によって公園に行く目的とか motivation というのはまちまちだと思うが、僕が Central Park に行くのはそんな目的とか動機がないときである。
もちろん New York という狭い島にあってこれだけこれだけ広大な公園なので市民にとってはソーシャライズの場所でもあるし、野球やアイススケートなどのスポーツを楽しんだり、動物園に行ったり、美術館に足を運んだり、とこの場所自体が目的地になりうるのだが、これまで僕はそういったことで足を運んだことがない。
こういっては何だがすることが何にもない、とか特に行きたいところが見つからない、といったときに Central Park を散策するのがいつものパターンなのだ。考えてみればうちから Central Park までは地下鉄で数駅の距離なのだ。
そのくせ行けば行ったでいつも何かしら感ずるところがあって、骨折り損だったなどと感じたことは一度もない。
裏を返せばだからこそ何かを期待してついこの公園に足を運んでしまうのかもしれないが。
さて今の季節は特に紅葉が美しく、普段なら行き交う人々や動物たちの営みに目がいくところ、鮮やかな色合いに目を奪われ目線は常に上を向いている。
そんなときあちこちでドラムの音が遠雷のように聞こえてきたり、軽やかな音楽が耳に入るとつい足がその音のする方向に向いてしまう。
この日も森の小径を抜け、小さな辻に出てみるとそこでは Quartet が軽やかなジャズを演奏していた。
空いている近くのベンチに陣取り、しばし彼らの演奏に耳を傾ける。
ときおり冷たい風が吹くものの、それによってざわつく乾いた葉の音がまるで音楽の一部であるかのようだった。
その Central Park で今週末は New York City マラソンが開催される。これまた Central Park、秋の風物詩である。



