2010年8月アーカイブ


すでにエアコン ( こちらでは a/c と呼ぶが ) の出番がほとんどなくなり、先夜など窓を開けるとひやっとする外気が部屋に入り込んできた。すでに室温より外気の方が涼しくなっているのだ。
新学年がまもなく始まる米国では、テレビのコマーシャルでも 「 back to school 」セールの CM が流れるなど、気候の変化のみならず、否応なく夏の終わりだと言うことを思い知らされる。

先のブログでも書いたが今年はこれといって夏らしいイベントを楽しんだわけではないのだが、折りにつけて撮った写真がいくつかあるので、少しずつ紹介しておくことにしよう。


初回に紹介するのは、Florida に行ったときに撮ったものである。

今働いている会社では、ありがたいことに一日の勤務時間を長くするかわりに勤務日を減らせるというシステムがあり、僕の週末は普通の人より長い。具体的に言うと3日働いて、4日休みというパターンである。しかも月に何度かは自宅からの勤務も許されているため、出勤するのは週に二日だけというときもある。
4日も休日があるので有給休暇はほとんど手つかずということもあって、上司からは 「 もっと休みを取るように 」 と注意を受ける次第なのだ。
そこで今回は一日休みを取って4日の休日と合わせ、急遽 Florida に行くことにした。
通常夏休み中の航空券はピークシーズンに値するのだが、この時期にさらに蒸し暑い Florida 旅行というのはピークシーズンにあてあまらず、直前思い立ったにも関わらず格安でチケットを購入することができた。

実は Florida に行ったのは今回が始めてで、わざわざここを選んだのはこれといって深い理由はない。
NY の友人が最近、Florida の Ft. Lauderdale にコンドを購入したということで、ここに泊まらせてもらえるから、というだけの理由である。
どうせ休暇中なのだから、コンド備え付けのプールかビーチに行くぐらいで、それなら多少暑くても構わないだろう。実際僕が滞在していた期間は NY と比べてそれほど蒸し暑いという印象は受けなかった。

何も予定を立てずに行ったのだけれど、同行の友人が Ft. Lauderdale に知人がいると言うことでほぼ毎日何かしらのイベントに呼ばれることに。
面識の無い人の家に行くというのは日本人からするとつい遠慮が働いて気が進まないものだが、こちらでは友達を連れて行っても構わないというスタイルが多く、ましてプールなど屋外で行われるパーティが多いフロリダではより開放的になるせいか、直接招待されていないゲストであってもウェルカム、と暖かく迎えてくれた。
中でも印象に残っているのはとあるプールパーティで、トロピカルな植木できちんと手入れがされている庭なのだが、家の中にもプールサイドにも、ヨットが横付けできるキャナルのデッキですら、監視カメラが設置されていた。
どんな人がオーナーなのだろうと友人に聞いてみると、なんと FBI に勤務している人の家だったのだ。


コンクリートジャングルのような都市、New York から訪れた僕からすると Miami や Ft. Lauderdale のあちこちで普通に観られる椰子の木がとても新鮮に見える。そもそも一部のエリアをのぞけば高層ビルは少なく青い空が広い上に、背の高い椰子の木がよく映える。
そういえばこの景色は LA でもよく見かけたっけ。
フロリダに住んでいる人からすれば当たり前の景色なのだが、僕が New York の高層ビルやその夜景を見ても何も感じないのとおなじなのだろう。

とはいえ一眼レフカメラを持って行ったにも関わらず写真らしい写真は撮らず、ひたすらバケーションを楽しんでいた。
唯一撮った写真は無いかと探してみると、一月前にアップグレードしたばかりの iPhone4で何枚か写真を撮っていたのみである。

取り立てて変哲も無い、Ft. Lauderdale のビーチ沿いの道なのだが、夏が終わろうとしてる NY でこの写真を見るとすでに懐かしく感じられる。不動産の不良債権により大量の売り家が出ているこのエリアに今のうちに小さな住処を持つのは決して悪くあるまい。
New York の人がここに不動産を持っているのもなぜだかわかるような気がした。


久々の小旅行、やはり旅に出るのはいいもんだな。



※ Fort Lauderdale, Florida。iPhone4 / Hipstamatic にて撮影


8月下旬になり、ここ New York も最近は大分過ごしやすくなった。日中の最高気温が30℃を超える日もあるが、ここしばらくは湿度も低く、朝夕などは少々肌寒さを感じるほどだ。

空が狭い Manhattan ではなかなか気がつきにくいが、流れる雲も心なしか秋らしいシェイプになっている。
気がつきにくいのは空が狭いだけではなく、いそがしさにかまけて空を見上げる余裕も雲の流れを見続けるゆとりがないからかもしれない。

梅雨らしい梅雨が無い東海岸では夏と呼べる季節も長く、湿度が高い7月ともなるとつい息切れがして 「 早く秋がこないかな 」 などと感じることもあるが、何かの折につけて秋の気配を感じるとどこか夏に未練を感じている自分が妙に可笑しい。

決まった時間になると仕事をしなくてはならない社会人ともなると、暑いとか寒いといった体感意外は季節と接する機会がすくなくなるものだが、今年はロードバイクを買ったこともあってバイクに乗ってあちこちに出かけることができた。久々に少年時代の夏の過ごし方を再現したような、そんな夏だった。
今年はあと何日めいっぱい汗がかけるだろうか、過ぎゆく夏を堪能しなくては。

鍵の中の少女

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Soho の道ばたの金網にロックが一つぶら下がっていた。
そこには何を想っているのか、表情からは読み取れない少女の顔があった。

鍵はロックされておらず、果たして鍵をかける相手を待っているのか。
それともデスティネーションを求めて次の旅にでるところなのだろうか。

考えてみればこれまで勝手気まま、自由気ままにやってきて、今では New York で気軽な人生を楽しんでいるのに、すっかり生活のパターンができあがってしまった。
本当はどこにでも行けるはずなのに、進化したテクノロジーとがんじがらめのセキュリティーで好きな場所に住むというのもままならない時代になってしまった。加えて景気の悪さが影響してか日本でもアメリカでも外国人排斥の空気が漂っている。

どこか宙ぶらりんな僕の人生は彼女と比べてどちらが自由なのだろうか。

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